ホラクラシーを野球に例えてみる【超初級編】
こんにちは、タウンWiFiで組織改善に励むのんにゃんです!
「ホラクラシー」という単語に出会い、3ヶ月弱となりました。まだ組織全体に導入できるほどには至っていませんが、全貌はある程度わかってきたところで、パートナー(社員のことです)にどうしたら分かりやすく伝えることができるだろうかと悩んでいた時に、野球に例えればいいのでは!と閃いたので、ここでも同じように説明できればと思います。
(ちなみに私は大学で準公式野球部のマネージャーをしていたくらいの知識量です。スコアは書けます。)
ホラクラシーは、「球技」という大枠ではなく、「野球」という実践です
「ホラクラシー」よりも「ティール組織」という言葉を聞いたことがある人の方が多いのではないでしょうか。イメージとしては、「ティール組織」が「球技」のような大枠で、「ホラクラシー」がその中に位置するより具体的な球技の一種、つまり「野球」です。
例えば、「球技」と名乗るにはいくつか条件があると思います。ボールを使うこと、得点の獲得を争うことなど、「球技」であるにはこのような条件が必要となります。
これと同じように、「ティール組織」にもいくつか特徴があります。例えば下記です。
ティール組織は細かな部分では多様なのですが、共通点として、次の3つの特徴のいずれかあるいはすべてを備えています。
(1)自主経営(セルフ・マネジメント)……階層やコンセンサスに頼ることなく、同僚との関係性のなかで働くシステム
(2)全体性(ホールネス)……誰もが本来の自分で職場に来ることができ、同僚・組織・社会との一体感をもてるような風土や慣行がある
(3)存在目的(エボリューショナリー・パーパス)……組織全体が何のために存在し、将来どの方向に向かうのかを常に追求しつづける姿勢を持つ
出典:2030 WORK STYLE, 働き方改革の未来#14
このような特徴をいかにして実現し、組織を運営するのか、その運用手法が「ホラクラシー」です。
大きな概念が分かったところで、ホラクラシーをもう少しだけ説明させてください。
ルールあります!
ルールがないと、スポーツを楽しむことはできません。3アウトで交代だと思っていたのに、4アウトで交代だと主張する人がいては試合自体することが困難になってしまいます。
このように、ホラクラシーにもかなり厳密に体系化されているルールが存在します。その名も、「ホラクラシー憲法」です。
ホラクラシー憲法は、ホラクラシーを提唱しているHolacracyOneというアメリカの会社で作られ、日々改善されています。2021年5月24日現在では、5.0のβ版がリリースされているのが最新となります。
こちらにて翻訳してあるので、「ふ〜ん」くらいの印象でざっと流し読みしてみてください。最初から細部まで理解する必要はありません。
コーチいません
いわゆる選手の技術向上や、選手の管理を仕事とした「コーチ」という存在はホラクラシーには存在しません。仕事のやり方や、タスクの管理など、全てパートナーに一任されていますが、決して誰にも助けを求めていけないというものではありません。
また、どのように勝つかといった「戦略」を決める監督のような存在はいます。ただ、従来のリーダーのように未来図を広げ、メンバーを鼓舞するといった役割ではなく、ポジティブな岐路(例:速さを重視 or クオリティーを重視)があった場合どちらを優先するか、というようなより実践的な戦略を作る人です。(この戦略を「発見的問題解決法(="heuristics")」と言います)
ポジションが超明瞭です
野球でも守備範囲というのはポジションによって明確だとは思いますが、それでもどちらが取るべきボールか曖昧な場合があると思います。セカンドとショートの間とか、センターとライトの間とか、どちらが取るべきか決まってないと動きづらい場所があるはずです。
仕事でも同じです。
職種や立場という非常に曖昧な枠組みだと、「この仕事はあの職種がやるのが一般的な気がするから、〇〇さんにお願いしよう」ということがよくあるかと思いますが、そのまま続けていては、雑用的なポジションの人が出来上がってしまったり、仕事ができると言われている人にタスクが集中してしまったり、Noと言えない八方美人に仕事を押し付けてしまうことになりかねません。
グラウンド整備も大切な仕事です。レギュラーじゃない人の仕事だ、と暗黙のルールを暗黙にみなが守るのではなく、きちんと明文化しましょう。そうすることで、責任の所在が明らかになり “人間同士のやりづらさ” から解放されます。
おまけ
この考え方はもしかすると一人で何役も演じる必要がある家庭内でも転用できるのではないか、、なんて考えてしまっていたりします。
妻の顔、母の顔、娘の顔など、一人で、しかも同じ家族という環境で何役も演じなければならない時、その時々で役割をしっかり切り替えられればより円滑な人間関係が築けるのではないでしょうか。ぜひ実験してみたいです。
それではまた次の記事でお会いしましょう!