テレビを開放し、新たな視聴体験を届ける。TVerの現在地と目指す未来〜 / 社長 若生 × COO 蜷川インタビュー
ライフスタイルや個人の嗜好が多様化する世の中において、我々TVerは「テレビの視聴体験」に大きな変革と可能性をもたらしたいと考えています。
地上波で放映された番組の「後追い再生」ができるサービスとして、テレビ配信サービス「TVer」をご存知の方は多いかもしれません。ですが、実はそれ以外にも様々な昨日改善やUI/UXの改善をどんどん仕掛けている最中。事業のさらなる拡大のため、採用活動にも注力しています。
今回は、TVerの事業詳細や今後の展望について、代表取締役社長の若生と取締役COOの蜷川に詳しく話を聞きました。
テレビの変わらない価値に加え、時代とニーズに合わせた楽しみ方を提供
——まずは、TVerの事業内容や提供サービスについてご紹介お願いします。
若生:TVerは、テレビの視聴体験を進化させるプラットフォームを提供する企業です。サービスの開始は、2015年10月。当初は、主要民放テレビ局や広告主の皆さまと提携し、50番組ほどの配信からスタートしました。
現在の主力事業は、スマホ・タブレット・PCなど様々なデバイスからTV番組の視聴ができる「TVer」アプリの開発と提供です。
650以上のテレビ番組を放送終了後1週間視聴できる「見逃し配信」のほか、過去コンテンツの配信、地上波と連動した「リアルタイム配信」、スポーツ中継の「ライブ配信」などを実施しています。
サービス提供開始から6年半が経った2022年4月には、ブラウザ版および公式アプリを大幅にリニューアル。
地上波放送のリアルタイム配信や、視聴状況やマイページの内容を複数デバイスで同期できるアカウントサービス「TVer ID」もスタートしました。
これにより、現在はマルチデバイスでの柔軟な番組視聴に加えて、リアルタイム配信開始後でも番組冒頭から視聴が可能な「追っかけ再生」などを利用できます。
蜷川:さまざまな取り組みにより、見逃し配信の月間再生数は2億5,300万回を超え、2023年1月には2,700 万MUB(月間ユニークブラウザ数)を突破しました。
——事業の強みや独自性は、どのような点だと考えていますか?
若生:テレビの変わらない価値と、新しい体験を掛け合わせてお届けできることです。
これまでテレビ業界全体で培ってきた編集力を集結させ、各テレビ局の放送基準をクリアした安全なコンテンツを、誰でも安心して視聴できます。
その一方で、ユーザーの多彩なライフスタイルやコンテンツの楽しみ方を後押しするプラットフォーマーでもあること。これが、TVerの強みであり独自性だと考えています。
また、放送局からの電波を各ご家庭に送る地上波のテレビ番組に対し、TVerは、あらゆる番組をインターネットサービスとして提供できる立場にあります。
これまでは自宅が放送エリア外ゆえに視聴できなかったり、見逃してしまったりした番組を、場所や時間を問わず誰でも楽しめる新たな視聴体験を実現しました。
加えて、近年のテレビはデバイス自体も進化しています。インターネットを経由して様々なコンテンツを視聴できるコネクテッドTV(以下、CTV)はその主たるものです。
TVerは、このCTVを介したコンテンツの配信も強化することで、サービスの利用者増加につなげ、さらなる成長を遂げています。
蜷川:コロナ禍の影響もあり、在宅時間が増えるにつれてコンテンツ視聴に充てられる可処分時間の割合も急増しました。
社会情勢の変化に伴い、現在はオフライン体験への揺り戻しも来ていますが、動画配信サービスの認知や利用率は格段に上がったと感じています。
若生:ユーザーの視聴方法も、デバイスの進化に伴ってどんどん多様化している状況です。TVerは、時代に合わせた視聴者のニーズに応え続けたいと考えています。
4つの戦略で、あらゆるステークホルダーをつなぐ存在に
——サービスの提供を通じて、TVerが実現したいのはどのようなことでしょうか?
若生:TVerが掲げるミッションは「テレビを開放して、もっとワクワクする未来を TVerと新しい世界を、一緒に。」です。
コンテンツの視聴者であるユーザーと、制作・提供元である各テレビ局。両者をつなぐハブのような形で機能し、新しいテレビの楽しみ方を提供するプラットフォーマーを目指しています。
蜷川:このミッションを実現するため、私たちは大きく4つの戦略を推進しています。
・ユーザー層の拡大
・主力コンテンツの拡充
・マーケティング強化
・プロダクト開発
ユーザー層の拡大については、ここ最近で利用が増加しているティーン層のさらなる普及強化に注力していきます。この層は、SNSと連携しながらのリアルタイム配信・ライブ配信・見逃し配信など、思い思いのスタイルで楽しんでいるのが特徴です。
ユーザー層に合わせた視聴体験の提供を第一に考えながら、民放各局のみならず、BSや独立局などを含めた各社との連携強化を進め、番組数の増加も図っているところです。
マーケティングとプロダクトにおいて、今後ますますカギとなるのはCTVだと考えています。広告主に対しては、これまで可視化が難しかったテレビ広告の効果を示すデータを還元できるのが大きなメリットです。
テレビ広告においても、データドリブンな考えをもとにした戦略が求められるようになった今、私たちも新たな広告商品の提案を進めています。
一方、ユーザーである視聴者に対しては、同じ空間にいる身近な人とコンテンツを共有できる特性を持っています。
視聴者本人だけでなく、家族やパートナーが興味を持って視聴する番組を通じて、今までは触れる機会がなかった広告を目にする場面を生み出せることが、CTVがもたらす大きな変化です。
近年のデジタルマーケティングは、ターゲットを明確に絞り込みすぎるあまり、ユーザーの広告体験が限定的になってしまう懸念もありました。
今後は、CTVを通じた広告体験を身近な人々と共有することにより、コミュニケーションが活性化されていくはずです。これまでのテレビ広告ともインターネット広告とも違った「新たな体験」が誕生していくでしょう。
若生:TVerは、さらにプロバイダーと連携していくことで、豊富なコンテンツが集約されたライブラリーのような役割を担いたいと考えています。
誰もが日々使うサービスとして、ユーザーの皆さまに「おもしろいコンテンツに触れたくなったら、とりあえずTVerを見よう」と思っていただけたら嬉しいですね。
テレビ番組をTVerのユーザーが自分好みの形で楽しみつつ、コンテンツが起点となってムーブメントが起こっていく。そのような良い循環を生み出せるように、優れたコンテンツをそれぞれのユーザーに最適化した形で提供していきたいと考えています。
多様なメンバーとともに、変革を推し進める。TVerで働く魅力とは
——TVerでは組織拡大にあたり採用活動にも注力していますが、現在の状況について聞かせてください。
蜷川:現在、TVerの社員数は130名ほど(2023年2月時点)。
アプリダウンロード数5,500万以上を超えるプロダクトを提供しつつ、さらなる成長を目指すには、ミッションの実現に向けて一緒に取り組んでいただける仲間をますます増やさねばなりません。
——今、TVerで働く魅力はどのような点でしょうか。
蜷川:国民的なコンテンツを扱いながら、テレビ業界という社会インフラをテクノロジーの力で刷新していく試みは、なかなか他の会社ではできない体験だと思います。
私自身も、インパクトのある業界の変革に携われる喜びが、TVerで働く原動力となっていることは間違いありません。
また、テレビ業界はここ数年で大きな転換期が到来しています。誰もがカスタマーになり得る大きな産業で、テレビ局や広告代理店など様々なステークホルダーと連携しながら、変化を自分たちでリードしていく役割を担える醍醐味を感じられるはずです。
若生:優秀なメンバーと一緒に働けることも魅力の一つだと思います。メンバーのバックグラウンドは、スタートアップ企業やWEB系メガベンチャー、SIer、あるいはテレビ業界に限らず様々なエンターテインメント事業会社など、多岐に渡ります。
意外と知られていないかもしれませんが、TVerはプロダクトを基盤にした事業を軸にする会社なので、秀でたエンジニアリングスキルを持つメンバーも多数在籍しているんです。
全員がTVerの事業に将来性を感じ、業界全体に変化をもたらそうと熱意を持って働いています。
また、希望すれば組織づくりや仕組みの改善にもどんどん携われる環境であることを、魅力に感じているメンバーも多数です。
——今後、どのような人にTVerの仲間になってもらいたいと考えていますか?
蜷川:次世代のコンテンツ体験は、受け身で触れるものから、よりユーザー主体となって楽しむものへと進化しています。
とはいえ、ユーザーにすべての行動選択を委ねるのではなく「より良い体験を提供するため、私たちに何ができるのか」という問いに、プラットフォーマーとして向き合っていかなければなりません。
そこで求められるのは、高い技術力を結集させ、ユーザーがさらに楽しめるような体験づくりに取り組んでいくことです。
TVerでは、理想を実現するために必要な能力とスキルを持つメンバーが、お互いの強みを生かしながらまったく新しいテレビの視聴体験を生み出しています。
ご自身の力を存分に発揮し、テレビの持つ可能性を広げていくことに挑戦したい方をお待ちしています。
若生:TVerは、テレビ番組という公共性の高いコンテンツを扱っていることから、安定して成熟した会社だと思われることも少なくありません。
ですが、実は会社そのものを創っているスタートアップのようなフェーズにあるんです。
その中で求めているのは、突出した専門性を持つだけでなく、全体最適の視点で物事を考え、推進していける人材です。
今後のTVerを成長させていくために、周囲を積極的に巻き込みながら、視座高くコンテンツ配信の未来を描いていけるような方を求めています。
TVerの事業成長のために、そしてともに働くメンバーのために何が必要かを考え、互いにリスペクトし合いながらこの一大プロジェクトを推進していきましょう!
株式会社TVerでは、一緒に働く仲間を募集しています。興味のある方は、こちらからエントリーください。
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