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【日刊辛愛媛】事実上の「四国国際空港」搭乗記
◎増加傾向著しいインバウンド。リピーターが次に目指すのは地方の主要都市へ。この流れを取り込んで国内ベスト10入りした空港が四国にある。
上記の統計は、神戸空港がまとめた日本の空港旅客数ランキングであり、興味深い数字と驚きの順位が並んでいた。
中四国に限って見ると、空港の利用者総数では松山空港がトップであり、次に広島空港、高松空港と続く。
これは筆者の自己分析として、航空機以外の交通手段が極端に少なく、中長距離の陸海空の移動が一択しかないと言える。例えば大阪から短時間で移動したい場合、同じ四国の徳島へは高速バス、香川へは高速バスと鉄道という陸路がある。もちろん愛媛にも陸路はあるが、松山からだと約5時間はかかってしまう。
松山にも増えた外国人の姿
先日、筆者が松山を訪れて感じたのは、コロナが一応収束して外国人が増えたという印象だ。労働者は東南アジア系、旅行者は韓国人と推察する。韓国についてはソウル(仁川)と釜山からほぼ毎日、運航便がある点が大きく、韓国から安い日本のゴルフ場目指してやってくるらしく、温泉も楽しむ彼らから見れば近くて便利らしい。確かに我々から見ても松山から東京へコンパスを回せば、円内にすっぽりソウルは入るし、釜山は遥か手前で名古屋位の距離感だ。
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広島空港をしのぐ中四国最大の国際空港
さて、冒頭の空港旅客数ランキングで気になるのは、国際線の乗降客が四国でダントツ、広島空港をも上回る空港が高松空港であり、その国内順位は仙台に次いで9位だ。
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なぜ海外旅行者が香川・高松へ訪れるのか。様々な記事から見て、メシ(ごはん)、アシ(交通)、オシ(推し)に優れていることが推測される。
メシ(ごはん)は言うまでもなく、うどんに代表される麺類や豊富な海産物がある。
そしてアシ(交通)は先述の通り、地方屈指の国際線発着便があり、関西や東京へ、またはその逆順序でも陸海空の移動がしやすい。
オシ(推し)は個人差があるが、例えば瀬戸内国際芸術祭やSNS映えする人気スポットが多いのも特徴だろう。そしてまもなく西日本最大級の1万人収容アリーナが完成すれば、海外からダイレクトに推し活に訪れるかもしれない。
愛媛からも乗客を取り込む事実上の四国国際空港
●筆者の愛媛発リムジンバス乗車体験記
先日、所用で九州からの帰路に愛媛を経由した。松山空港からのチケットが取れず、最終便が遅くまである高松空港へ向った。そのアクセスというのが意外に便利だった。それは四国中央市からのリムジンバス利用である。
あまり知られていないかもしれないが、愛媛県東部、地元住民は東予(とうよ)と呼ぶ地方の東端には、ユニ・チャームや大王製紙で有名な四国中央市がある。旧川之江市と旧伊予三島市、そして隣接の土居町が合併して同市ができたが、当時は身の丈に合わない市名と一部に批判があった。筆者はそうは思わないし、将来もし道州制で州都が愛媛と香川の対立で難航したら、暫定的に置かれる可能性すら想定する。
それはともかく、筆者は某日の16時まで松山にいて、そこから徳島行のJR高速バスに乗車、約1時間で三島川之江ICバス停で下車。運賃は2,350円(割引利用)同じ愛媛県内だが四国中央市は高速バスの乗降が可能という点に利便性がある。
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乗り換え時間15分、次の高松空港行きリムジンバスがやって来た。運行するのは香川県の西讃観光バス。リムジンといってもマイクロバスに毛が生えた位の大きさだが、内装は
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