職場のトイレを独占する女に天誅を【光浦靖子お悩み連載】

みつうら・やすこ●雑誌「テレビブロス」のお悩み相談「脈あり？脈なし？傷なめクラブ」の2013年から定期刊行最終号までをまとめたものが1冊になりました。ふざけたお悩み相談「傷なめクロニクル」（講談社／1400円）。
近況：エッセイ集「50歳になりまして」がおかげさまで重版されました。手芸作品集「私が作って私がときめく自家発電ブローチ集」ともに文藝春秋より発売中です。

＜今月のお悩み＞

職場のトイレが2つしかないのに、よく1つを独占しているやつがいます。お腹が痛いなどの緊急事態ならいざ知らず、私の動物的勘によると、寝てるか、泣いてるか、スマホを見てるかのいずれかだと思います（音がしないため）。犯人が分からないのですが、そいつのせいで他の人はもう片方のトイレしか使えず、いつもすごく並びます。それでも出てこないそいつが許せない。光浦さんならこういう時どうしますか？（中ちゃん・29歳・会社員・女）

＜お答え＞

犯人を突きとめたら「個室占拠被害者の会」の人たちで、順繰りで行動しましょう。

私は子供の頃からお腹が弱く、トイレは普通の人以上に必需品でした。知らない場所に行ったらまず、トイレの場所を確認しました。毎回、毎回、確認していたので、知らない場所に行っても「この辺りにトイレがある」ということを嗅ぎ当てられるようになりました。ただこの能力は、一人の時にだけ使えます。隣に人がいて「ねえ、どこ？　こっちじゃない？」この手のプレッシャーをかけられると、能力は霧消します。お腹と一緒でデリケートな能力なのです。