♨️湯船でzineを読む「どこかの写真【パイロン編】」
湯船に長時間浸かれないマンの私。
3分くらいで根を上げる雑魚さですが、なんとか湯船に浸かり続ける為、スマホを弄ったり本を読んだり、色々と試行錯誤してきました。
その結果、ZINEを一冊読み終わるくらいの長さが丁度いいことに気付き、手元にあるZINEを一冊ずつ読んでいった読書記録達です。♨️
どうも新村です。
久しぶりに湯船に浸かりました。
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♨️「どこかの写真【パイロン編】」
著者 : むつのや
関西コミティアで入手しました。
生活の中で特別珍しい風景でもないが、でも改めて写真に撮ったり状態を覚えていたりするかというと、案外スルーしている存在。
それがパイロン。
"三角コーン"とか"カラーコーン"とか呼びますが正式名称は"パイロン"のようです。
このzineでは著者のむつのやさんが撮影した街中のパイロン達と、コーンバーやトラロープなどその仲間達の佇む風景が、言葉を添えて収められています。
序盤は「並ぶ・連なる」「コーンバー」「鎖」など、パイロンの状態をカテゴリに分類して淡々と写真が並びますが、zineの後半に差し掛かるにつれ、パイロン写真に添えられる言葉には、パイロンを擬人化したようなワードが増えていきます。
「スリルを味わいたいお年頃」
「何を考え何に泣くのか」
「旅立ちの跡」……
でもこれ、めっちゃわかるんですよね。
街の中のこういう端くれにある存在をたくさん見続けてると、なんか愛着とか親近感が湧いてくるんですよ。
穴あき看板をずっと撮影して収集している私は、穴あき看板に人間臭さを感じる時があります。街路樹とかいけず石とかにもそうで、この街を構成する同胞だとまで思っちゃえる瞬間があります。
都市をつつがなく駆動させ続けるためのパーツとして、淡々と佇み仕事を全うする、パイロンを始めとした物言わない彼らに、自らもまた社会の1パーツでしかない私自身の存在を重ねているのではないかと思うのです。