中学校不登校時代④
一通り仏壇に八つ当たりしたことでスッキリした僕は犬の散歩に行こうと玄関に向かう。
靴を履きドアノブに手を掛けると違和感が。
我が家の玄関は全面が擦りガラスで外が見えるのだが、真っ暗な人影が映っている。
(お客さんか?Amazonか?)
と思うと同時にドアがものすごい勢いで外側に引っ張られる。
「おまえはお母さんになにしとんるんか!たわけが!」
いきなり顔に衝撃と痛みが走る。
僕は思わず尻餅をつく。
(??????)
頭がグラグラして状況が掴めない。
パンチパーマにグラサン、白いスーツ、、爺ちゃんだ!!
僕の中で戦慄が走る。
見た目からしてヤクザな爺ちゃんは我が一族のゴッドファーザー的な存在だ。
僕が機銃掃射をしているうちに母親は最終兵器の支援要請をしていたのだ。
(我が家と爺ちゃん家は徒歩3分圏内)
「お母さんに手を出すとは何事か!?それに仏壇まで壊してか!全てお前が招いた結果だろうが!」
僕は出荷前の豚のように部屋の隅まで追い立てられ、飛び蹴りを腹部にダイレクトに喰らう。
「あ、、、あ、、、、ごめんなさい、、、」
恐怖に飲まれ声が出せない。
「おぉん??なんつった今!?」
「ごめんなさい」
この状況から抜け出すにはただひたすら謝るしかないと思った僕は半泣きで土下座する。
かれこれ30分ほど土下座状態で頭に血が上り、僕も顔が真っ赤になっているのが分かる。
流石に怒りも収まったのか、爺ちゃんも口調が落ち着く。
「中3にもなってこれはなんだ?爺ちゃんも話は聞いていたが、さすがにもう黙認はできん。」
そこから2時間ほど自宅のテーブルを囲んで話し合いに。
爺ちゃんは
・親に手を出すのは何よりもいけない事。
・自分の将来をよく考えて行動をしろ。(※今でもできていないかも。)この2点を繰り返し説いてきた。
僕自身も爺ちゃんに対しては幼い頃から尊敬していたので、この時は流石に心に来るものがあり、泣きながら話を聞いていた。
確かに、「自分の将来はこのままだとどうなるんだろう」という漠然とした不安はこの時初めて生まれた気がする。
この日を境に心機一転し、中学には行かずじまいではあったが塾での勉強を再開。
高校受験は目の前に迫っていた。(バイオハザード5の発売日も)