月と香水展~薔薇の小瓶~


そこに在るのは、君

可憐な花弁から漂う蜜
その愛らしくも魅惑的な香りを
逃さぬように 
そっと
溢れぬように
優しく

その涙と共に

二度と離れぬようにきつく

両の手で

蓋をした

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「薔薇の小瓶」2020年
インク/アクリル/紅茶/ケント紙/木製パネル
180×140㎜
(c)卯月 螢

(作品メモ)
聴いているバンドの影響で、ボードレールの『悪の華』を良く読みます。
郷愁的で少し怖い。
歪でいて透明な印象。
日本の雨月物語や怪談の類いは、繊細な心理の描きかたが好きです。でも、ホラーやスプラッタは怖くて見れません||ω・)
狂気というものは、理性が崩壊し人をやめてしまった‥京極夏彦氏の作品の言葉を借りるなら
彼岸にいってしまった人‥

その理性を手放すまでの苦悩と葛藤
研磨されて鋭利になった心

そんなモノに愛されてしまったモノ

背徳的なイメージの物語を想像して制作しました。

理性と狂気は紙一重で、その危うさに惹かれる時があります。古来の絵画でも狭間で揺れ動く表情ほど目を奪われますね。

生と死 
エロスとタナトス
此岸に彼岸‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥うん
詩や絵にすると上手く表現出来そうなんですが
言葉としての説明は難しいですね。

画像2

自分のテーマとして、人の感情で揺れを描きたい
その人生を花に例えて
蕾から花開き 枯れて朽ち果てる
その深みを表現したい

思っているので

うーん

やっぱり、説明が難しい

果てが見えないテーマです。

御覧くださった方の声に
「ぐっときた」とお聞きして
その方の琴線に触れたなら
自分のテーマに一歩近づけた可も知れず
また精進しようと思います。

今回はまとまりません

まだ 道半ばです

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月と香水展
2020年7月20日(月)~25日(土)
13:00~19:00(最終日17:00)
ギャラリーカノン
東京都中央区銀座1-9-8奥野ビル613
http://gallerykanon.boo.jp

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卯月螢 /心の風景を描く「心象画」
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