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制作日記:透明な制作と仄暗く大切な作品と

季節の変化が激しい春先
片頭痛と肩こりでだるい日々が続く季節
些細な事を感じやすい気質からくる、些細な体調不良
昔は春が嫌いになりそうだったけれど
【些細な変化を感じやすいから仕方ない】
それは【些細な事に気が付ける事】
絵を描き、文を書く
その事を知らなければ、嘆くしかない日々だった
テクスチャーアートやレジン
エッセイを書きながら今週も悩みながら制作した日々の事


透明な夕景を描きたい

透明なものが昔から好きで、ガレやドーム兄弟などアールヌーボーの展示が近くで開催されればよく見に行っていた。
いろいろ忙しく、美術館からだいぶ足が離れてしまってはいるが、展示会で購入した作品集はたまに目を通している。

「自分にはできない綺麗な作品」
そう思っていたが、昨年恩師の計らいでベネチアンガラスと蜻蛉玉を体験し
「なにか透明で綺麗な作品を作ってみたい」
そんな事を思うようになった。

左利きで何かを【作る】事に良い思い出は無く、【描く】事に楽しみを見つけた制作の日々。
ベネチアンガラスより身近で挑戦できるのが有ると知ったのはInstagramで見かけた【レジン】を使った卵型の夕日の作品だった。
近場で購入できるもので挑戦してはみたが、やはり熟練のアーティストさんの様にはいかずただ「綺麗だな」と眺める毎日。

「夕景」や「朝日」はいろいろな色が混ざり合い、まるでアールヌーボーでのガラスの作品を思い出させる。
特に、嵐の後の夕景は複雑な色で空に広がるので見ごたえかあった。
「こんな空を表現できれば」
風景画を苦手としていたが「円窓」という、円の中での夕景を描く事を思いつき複雑な色合いに挑戦できる事になる。

直径10センチの夕景
最近は朝日も描けるように色を考え描いています

「ガレやドーム兄弟のような透明な色合い」
そんな夕景が描けないかと思っていた時に、手元のあるレジンを「円窓」と同じように小さい空間で使ってみてはどうか?と思いついたのである。

安定した支持体
滲んでいくような透明な夕日の表現
光り輝く、夕日に照らされた雲の輪郭

試行錯誤のなかで少しずつ出来上がったその作品は、ガレやドーム兄弟までは及ばないが自分なりの夕景になったのではと、朝日や夕日に照らしその透明な風景を楽しんでいる。

「出来ないから」諦めるのではなく
「出来るように」考えを巡らす

今までの制作より少し成長できた、そんな実感がもてる最近です。

「ガラスのような夕景」の最初の一枚目


夕景の複雑な色合いは、日々の趣味である
空を見る事が役に立っている


展示参加のお知らせ


久しぶりの展示参加でいささか緊張しているここ最近
参加する事を決めたのが、まだアクリル絵の具の表現が安定していなかったので、不安が多い制作になった。

テーマは「憧れ」
陽光輝く【憧れ】と仄暗い【憧れ】
自分の内側から滲むような感情の変化を、陶酔するような感覚を
「湧き上がる」そんな世界を描いてみよう
価値観が変わったからと言って、別人になる訳ではない
孤独感を抱えていた日々は、いまだに心の片隅に仄暗く残っている

今回の作品は、仄暗い感情を表現しようと制作しました。
まだアクリルの制作に戸惑っていた時期から、失敗を重ねて、試行錯誤を続け、ウェブショップに掲載する作品とは別にじっくり描いてきたものです。

「ペン画で描いてきた孤独感を色で表現するにはどうしたらいいか?」
暗闇ではなく、白夜のような「白い闇」をイメージして色と形を塗り重ねました。

仄暗い美しさを感じて頂ければ嬉しいです

gallery hydrangea企画公募展「Peeping Unknown」
メインビジュアルは石井ルイさん

会期:2025年3月7日(金)~3月16日(日)
(曳舟)gallery htdrangea



「生まれ変わる、痛みと陶酔感」を
表す表情を何度も描き直しました


ウェブショップご購入のお知らせ(喜び)

ペン画から変化を見せてきた色彩での制作
水彩からアクリル画にも挑戦し、今年初めにウェブショップgallery卯月
に掲載しました作品のご購入のご連絡を頂きとても嬉しいです。

試行錯誤を続けながら【良い】と思える作品たち
その作品が旅立っていくのは、感動に近い嬉しさがありますね。

展示参加やウェブショップでの販売、SNSでの発信を続けながら、また個展が出来るようになるまで頑張って制作したいと思っています。

ご購入嬉しいです、有難うございました


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卯月螢 /心の風景を描く「心象画」
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