『うさぎを飼う前に』読んでほしい!ウサギと暮らす現実。
昨今のウサギブームで「飼い始めたけど思っていた暮らしと違った」という理由で手放す人がいるというニュースを見て、ちょっと厳しめに書かせていただきます。うさぎを飼いたい&検討中の方に届いて欲しくて書いています。
まず最初に言いたいのは
●抱っこしたけりゃウサギはやめとけ
です。
うさぎは抱っこが苦手な子が多いです。
SNSで気持ちよさそうに抱っこされてる子はまれです!だいたいの子が苦手です。嫌がっているのに抱っこをする人はウサギから嫌われます。
うさぎを飼う資格のある人は、抱っこを我慢できる人です。
ペットショップでお迎え前に抱っこが出来たとしても、それは自分のテリトリー外だから大人しくしているだけの場合もあります。
うちの抱っこ嫌いウサだって、爪切りに連れて行くと、どこの家のウサギかと思うくらい大人しいです。
ただ、通院時・爪切り時など、抱っこをしなくてはいけない場面が出てくるので、抱っこの練習は必要です。
●トイレは覚えないと思ってください
うさぎがおしっこをした場所がトイレです。
トイレの場所は人間が決めるのではなく、ウサギが決めます。性格によって変わってきますが、縄張り意識の強い子はケージの中の同じ場所でする子が多いように思います。
ただし、縄張り意識が強い子は気性が荒い子が多く、噛み付くこともあります(今うちにいる子がそれでした)人懐っこくその辺でおしっこをする子と、トイレでするけど噛み付く子、どちらが良いですか?
●静かな場所が好き
うさぎは人間の何倍も耳がいい動物です。
大きな声やドンドン!といった足音などが聞こえる場所は、居心地が悪くストレスが溜まってしまいます。静かな環境で育てましょう。
●アロマは好きですか?
香りの種類によっては、ウサギにとって毒になることもあります。
特に柑橘系の香りは注意が必要と聞いたことがあります。うちのウサギも柑橘の香りを嗅ぐと跳んで逃げます。
芳香剤、香水、アロマ、お香など、使う前によーく調べることをおすすめいたします。
●家中がボロボロになる覚悟をしてください
うさぎの歯は伸び続けます。ですので、硬いものを齧り、常に歯を削る必要があります。そういう生き物です。家具、壁、フローリング、柱、ドア、巾木、サッシ、コード、なんでも齧ります。
専用の齧り木を与えても、関係なしに自分の気になった物を齧ります。家の中がボロボロになるのが嫌な方はウサギを飼うのをやめておきましょう。特に賃貸の方は痛い目をみます(経験あり)
余談ですが、先日、カチコチかかとを齧られました(ウサギが齧りたくなるほどの立派な角質のようです…苦笑)
●イネ科のアレルギーはお持ちですか?
うさぎの餌は基本的にイネ科です。
うさぎアレルギーがなくても、エサがダメで飼えなくなったなんてこともあります。
ウサギを飼う前に餌や家族のアレルギーについても調べましょう。
ちなみに豆科の餌もありますが、毎日あげるとなるとウサギの体に負担がかかるかもしれません。しっかりと調べましょう。
●年中換毛期
毛が抜ける動物=ネコ。と思っていませんか?
ウサギも抜けます。季節の変わり目に大きな換毛期があり、それ以外も抜けます。毎日毎日抜けます。うさぎの毛はかなり細いです。猫の毛よりも細いです。喘息持ちの方などは気をつけましょう。
●懐かなくても良いですか?
抱っこなど嫌なことをせず、毎日ごはんをあげていたら大体の子は懐いてくれます。が、懐かない子がまれにいます。それでも最後まで可愛がってくださいね。そうですね、10年前後は生きます。
●カーペットを敷きましょう
うさぎには肉球がありません。フローリングだと滑って怪我をするので、メインで活動する部屋にはカーペットなどを敷き、走りやすくしてあげましょう。ちなみに、カーペットの上でたまにおしっこをしますよ
●可愛いだけではありません
SNSやテレビに出てくるウサギさんは、可愛いシーンだけを切り取られたもの。(実際に何をされても可愛いのですが)
うちの子も最初の4.5年くらいは噛みつきウサギでした。夫が接し方を間違っていたというのもあり、ごはんをあげようとするだけで、よく噛まれて血を流していました。
うさぎの歯は彫刻刀だと思ってください。歯で木を削ることができるんです。人間の皮膚にサクッと刺さります。夫は手にウサギがぶら下がるくらいの強さで噛まれていました。
うさぎは鳴かないから飼いやすいなどよく言われますが、その分、体調面などはよーく毎日観察して、少しの体調の変化も気づいてあげられるようにしましょう。
子どもが欲しがるから迎えたけれど面倒をみきれなかった。想像と違った。などよく耳にします。
実際に私が最初のウサギを迎えた35年前も、飼い方なんて全然わからないのに『ただ可愛い』だけでお迎えしてしまいました。
生体の特徴を知った上でお迎えしていたらもっと長い時間一緒にいられたし、快適に過ごさせてあげられたと思います。
メリットだけを見ず、デメリットもちゃんと学び、それでも最後まで面倒をみられる!と確信してからお迎えしましょう。
これからも、ウサギさんとうさ飼いさんが幸せに暮らせますように。