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生産工場を失ったニットウェアブランドが思うこと、そして未来のこと
ジリリリリリリ。
寒さ厳しい長野県の朝、全てを切り裂くけたたましいベルの音、始業の合図。
4年経っても意識していないと肩を揺らすほどの音量と音圧。
サイレンのようでずっと嫌いだった。何度も耳を塞いこの音を聞く最後の朝になるなんて、想像もしなかった。
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改めて自己紹介させていただきます。新田至歩(にったしほ)と申します。
先月、私がデザイナーを務めるニットウェアブランドtunicaの製造
3rd collection - ”Ark"
こんにちは。
遅ればせながら3rd collectionについての想いを綴ろうと思います。よろしければお付き合いください。
まずはじめに、創作の鍵となった大切な本を。
J・K・ユイスマンス著 / 澁澤龍彦訳 「さかしま」
現代社会に嫌気がさした主人公デ・ゼッサントは都会から郊外へと移り住み、その家を自分の偏愛する美しいもので充たし、蠱惑的な小宇宙を部屋の中、そして心の中に構築していきます。