第69回世界が分断されていく
1、導入
本日(7月6日)付けのはあちゅうさんのnoteがすごく気になりました。
同じインターネット空間にいても見ている景色が違う。
Twitterのアカウントを複数持っている人も少なくないと思いますが
どんな人をフォローしているかで、どんなタイムラインが流れてくるかが全然違ってくるのはすごく実感できます。
SNSをやっていない方には実感できないかもしれませんが、
例えば、新聞やTVしか見ない人と、ネットの情報しか見ない人とでは話が噛み合わなくなってきていることはなんとなく実感できるのではないでしょうか。
はあちゅうさんは
「地上」と「地下」に分けて例えていますが
社会が分断されている雰囲気は十分に感じています。
2、社会の分断の歴史
思えば日本社会は昔から分断されていたとも言えるかもしれません。
平安貴族が和歌を送り合って優雅な暮らしをしている一方で
(もちろん権力争いが熾烈で、えげつない足の引っ張り合いはあったようですが)
納税のために汗を流す大多数の庶民もいたわけです。
きっと現代のSNSによる分断よりも深い溝で隔てられ、会話も噛み合わないものだったのではないでしょうか。
鎌倉時代になると武士が力を持つようになりましたが、幕府の役職につくような身分でも読み書きが不十分で、祐筆やブレーンとなる禅僧に頼っていたという話も伝えられています。
このころの武士はどちらかというと分断されていた階層の中間に位置したのでしょうか。
江戸時代になると藩校や寺子屋での教育が盛んになり、幕末のころの識字率が世界的に見ても高かった話は以前にもしました。
明治以降は公教育が裾野を広げて、現代では建前上、義務教育が隅々まで行き渡っていることになっています。
昭和には1億総中流社会とも呼ばれました。
3、現代の教育に欠けているもの
私自身、教育に関わる仕事についていることもあり、現代の公教育のあり方にはものすごく思うところがあります。
あげるときりがありませんが
・郷土教育の充実について
・英語教育の強化よりも国語教育の充実を
・ICT環境の整備について
などは組織の末端にいながらでも少しずつ改善を図っていきたいと思います。
また、自分の子どもの授業参観などで拝見すると
答えを出すまでの過程を重視することや他人の意見を尊重することなどは、私の子供時代よりもすごく良くなっているように見えました。
あとは情報リテラシーについてです。
導入で触れたように、アクセスの仕方で得られる情報は全く正反対にもなるということ。
自分にとって必要な情報を入手するにはどうすればいいのか。方法というより姿勢というか考え方ですよね。
地域格差は機会格差へ、機会格差は情報格差につながります。情報格差が生死を分けることすらあると思います。
学習塾すら無い田舎に住んでいるので、いずれ受験勉強を口実にした、情報リテラシーを教える教室を開きたいと思っています。
これも全ては歴史文化が尊重される社会の実現のため。
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