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第231回 話せばわかる

1、政治家と未来を語る

昨日は縁あって自民党の勉強会に参加し、

参議院議員、山谷えり子氏の講演を聞くことができました。

演題は「拉致問題解決のために」

講演会に参加する前にプロフィールを拝見しました。

産経リビングの元編集長で、小泉内閣で政務官、第1次安倍内閣で教育再生担当の首相補佐官、第二次安倍改造内閣で国家公安委員会委員長や拉致問題担当大臣を務めるという肩書き、政治家として主張していることをみると

言い方は悪いですが、キツイ人なのかと思っておりましたが、実際にお話されているのを見ると全然違った印象でした。

自民党の文化立国調査会の会長も務めるなど文化財についても深い見識をお持ちで、予想外に感銘を受けたので、少し紹介したいと思いました。

2、拉致問題に向き合ってきた政治歴

仙台での講演会でしたので、まずは始まったばかりの光のページェントについて触れられます。

また、拉致問題解決の署名を集めた時に、ミヤギではどこよりも早く多くの人数が集まる、

とその地域を褒めることを忘れません。このあたりは全国区の政治家さんに共通することのようです。

また現在の世界情勢に触れ、かつてないほど先が読めない混沌とした状況にあって、長期に渡って政権を運営する安倍首相の存在感が増している、とボスへの配慮も忘れません。

日本がルールメーカーになれる状況は戦後初ではないか、とまでおっしゃるのはさすがです。聴衆の愛国心をくすぐります。

そして党を挙げて取り組んでいる憲法改正。

思っている以上に準備は着々と進められているようです。

そしてようやく本題の拉致問題解決の話題。

福井県で幼少期を過ごした山谷氏は、海岸を一人で歩いたら神隠しにあうと言われて育ったという原体験をもっているそう。

続く、1988年3月の参議院予算委員会で時の国家公安委員委員長であった梶山静六が、北朝鮮による日本人拉致事件の存在を認める答弁をしたことに触れ、

その後報道でも国会でも取り上げられなくなったことに疑問を感じていたという。

その頃から真剣に拉致問題に取り組んでいたのが父晋太郎の秘書を務めていた安倍首相だったとも。

そして、2002年に当時の小泉首相が電撃的に日朝首脳会談を行なって、5人の被害者帰国に繋がったこと。

これで世論がひっくり返ったことはどれだけの人が覚えているでしょうか。

私自身ままだこのころ大学生になったばかりで、それ以前に拉致問題が捏造だと信じる人たちがいたことすら実感を持って語ることができません。

そして、まだまだ未解決で、被害者を救うためには風化を防ぐ活動を継続していることが紹介されました。

3、文化財に対する想いを感じる

最後に文化財の話。

産経新聞 2018/10/24 付け解答乱麻
という欄に掲載された

文化は心を潤す国の基盤

と題したコラムの紹介。

①続けて起きた災害による文化財の被害
②相続で散逸し、海外に流出する危険性
③戦略的に文化を発信すること

が主な主張です。

フランスのドゴール政権時代のアンドレマルロー文化大臣の言葉を引いて

文化国家として国家予算の1%は文化に

と主張し、文化庁予算を10倍にと力強いお言葉。

嬉しくなって質疑応答で

大きなお寺やお城など、創意工夫でインバウンドを含めた観光振興で収入を挙げられるところはいいが、地域の小さな神社などはどうすればいいのか

という質問をしてみました。

すると

観光出国税で得られる財源を一部文化庁にも回せないか交渉している。

②熊本県五木村でコンパクトシティを実現するなかで、お寺や神社が核となって再編された事例がある

などいくつか考えるヒントをいただきました。

質問者の意図を汲み取り、とっさに有益な情報を与える、ということは簡単ではないでしょう。

政治家としての豊富な経験と深い教養あってのことと感銘をうけました。

私がいつも目指している

歴史文化がもっと尊重される社会の実現

のためには政治の力を借りなければならない時がくると考えています。

どの政治家がどんな考え方を持っているのか、何ができるのかを知っておくのはいずれ役に立つと思い、このような研修会に積極的に参加しています。

実際に会ってみないと人柄はわかりませんしね。

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