第1499回 2024/11/22〜26の歴史ニュース
1、むしろ早くお正月に来てほしい
今年も残り少なくなって参りました。
よく焦りを感じたり、あっという間に終わってしまいますね、と寂しさを感じることが多いかと思いますが
私自身は、「今年も無事に終われそうだな」と前向きに捉えることにしています。
人生80年とすればもはや半ばもすぎ、その時その時やりたいことに貪欲に挑戦してきました。
日々悔いのないように過ごしていきたいものです。
さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。
ちなみに前回はこちら。
2、ニュースヘッドライン
①藤原定家の子孫、冷泉家の文化財を守る土蔵が完成 R4
②平賀源内のエレキテルがアメリカ電気電子技術者協会(IEEE)から歴史的偉業に贈る「マイルストーン賞」に認定 R7 C
③ダラム大学とイラクのアル・カーディシーヤ大学の研究者らは、西暦636年あるいは637年に起きたカーディシーヤの戦いの跡地を発見 R7
④サザビーズで行われたオークションで明代の壺に19億円 R9
⑤ポンペイの犠牲者DNA分析で新説 R17
⑥徳島県美馬市の私塾が所蔵していた膨大な資料を調査 R13
⑦福島県只見町で戊辰戦争時に長岡藩主らが残した着物が見つかる R2
⑧奈良県立民俗博物館の所蔵品についての有識者検討委員会が開催 R3
⑨奈良県斑鳩町の藤ノ木古墳出土の遺物から被葬者の毛髪を検出 R1
⑩宮城県仙台市のメディアテークで城跡に関する展示会 R10
3、先入観のおそろしさ
いかがだったでしょうか。
皆様の気になる話題もありましたでしょうか。
まずは⑤ポンペイの話題。
火山の噴火、という突発的な災害で亡くなった時の姿のまま見つかったので
例えば小さな子どもを抱き抱えていた場合は、母親と子どもか、と安易に考えられていたわけです。
DNA分析によると血縁関係にないことがわかったとのこと。
家政婦と主人の子どもだったかもしれませんね。
なんにせよ、過去の遺跡を見る時に現代的な価値観、先入観で判断することの怖さをわかりやすく示す好例になりますね。
続いては⑧の話題。
収蔵品が多すぎて、廃棄も検討されるということで話題になった奈良の県立博物館。
廃棄を検討する前に台帳と現物の照合が必要で、あと5〜6年はかかるのではないか、と言われているのです。
それくらいの時間があったら時勢も変わって、知事だって代わるかもしれませんよね。
県立レベルでこれですから、市町村は推して図るべし、ですね。
最後は⑩の展示会の話題。
市立図書館が入る複合施設のロビーで期間限定のイベント展示。
私も最終日1日前に駆け込みで見てきました。
展示されていた仙台城大手門の金具は、関係者の方にすでに見せてもらったことのあるものでしたし、
仙台市内の他の城跡出土の遺物も、ちょこちょこ見たことのあるものもありました。
特筆すべきは、市内の中学校と連携して、生徒が作ったキャプション(説明文)とともに展示していたこと。
注目され場所で、自分たちの体験の成果が掲示されるってすごくいい体験になりそうですよね。
本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。