第1486回 2024/7/11〜20の歴史ニュース

1、梅雨に負けない

連日暑い日が続きますね。

関東甲信は梅雨明けしたそうですが、東北はまだ足踏み状態です。

夏本番の暑さも怖いですが、湿気の多いのもつらいです。

なんとか乗り切っていきましょう。

さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。

ちなみに前回はこちら。

2、ニュースヘッドライン

①福岡県北九州市の初代門司駅遺構の取り壊しに対し、イコモスが声明文 R6

②群馬県渋川市で中学生向けの出前授業 R10

③茨城県水戸市の内原郷土史義勇軍資料館で企画展に向け資料調査 R10

④北海道釧路市立美術館の学芸員が能登半島地震の被災文化財の救出活動の報告 R17 C

⑤奈良県奈良市の平城京跡で新たに出土した1500点以上の木簡について報告 R24

⑥宮城県仙台市の仙台城大手門の飾り金具と釘が新たに発見 R12

⑦鹿児島県垂水市で旧海軍航空隊の地下壕の調査 R4

⑧韓国ソウル郊外の城南福井洞遺跡で円筒埴輪が出土 R16

⑨滋賀県大津市の比叡山延暦寺根本中堂改修現場から出火 

⑩宮城県多賀城市の東北歴史博物館で特別展「和食ー日本の自然、人々の知恵ー」を開催 R2


3、近現代の熱い視線

いかがだったでしょうか。

みなさまの気になる話題もありましたでしょうか。

個人的にはやはり①の門司駅の話題が一番気になります。

この記事の段階ではユネスコの諮問機関で、世界遺産認定にかかる諮問機関であるイコモスが「遺憾な事例である」と声明を発表したということで、国際的にも問題視されている、ということをPRできたのではないでしょうか。

日本という国が近代遺産に対してどのような態度を取るのか、注視されています。

高輪築堤跡でできたことを国がまた行ってくれないのでしょうか。

あのときは突如文部科学大臣が現地を視察に訪れ、異例のスピードで国指定史跡に指定される、という荒技で一部だけとはいえ残すことができました。

こちらはまず悪くない前例だと思うのですが。

後段の「国際的な遺産保護の努力を危うくする」という部分は

今後の日本国内の世界遺産指定にも影響してくる、という読みでいいのでしょうかね。

まだまだ予断を許さない状況には変わりありません。

さて、続いても近現代の遺構の話題。

⑦は鹿児島県の海軍航空隊の地下壕を調査してその成果を公開しましたよ、とのこと。

先日の私のnoteでも触れた熊本県の錦町の話題に続いて

九州では戦時中の遺構の調査保存に力を入れる流れができていますね。

我が県でも負けていられません。

私自身県内にどれだけ遺構が残っているかわからない状態ですので

そこから調べていきたいと思います。

最後は⑧の韓国の話題。

5世紀という時代に日本海を挟んで緊密な関係があったこと示す、

具体的な遺物が出土した、ということ。

円筒埴輪というのは日本独自の古墳を装飾する文化の一つ。

日本に渡来人系の古墳が多数あるように、

彼の国にも倭の文化色の強い古墳があったのですね。

お墓は民族の伝統が色濃く残るのもの。

白村江の戦いのように争いの記録ばかりではなく、

共存していたことが考古学的な調査からわかることは

両国にとって親善を深めるいいきっかけになるのではないでしょうか。

本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

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