第1459回 2024/2/21〜3/2の歴史ニュース
1、賑わいはうれしいが
ついに3月。
昨日は珍しく仙台の街中まで仲間とお酒を飲みに行ったのですが
卒業シーズン、送別会の時期だからかどこの店も賑わっていましたね。
コロナ前もこうだったのか、と思い出すなどしました。
さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。
ちなみに前回はこちら。
2、ニュースヘッドライン
①文化庁が「文化観光」の人材を民間から R5
②奈良県立橿原考古学研究所に韓国から交換派遣 R
③石川県羽咋市の歴史民俗資料館で「文化財レスキュー」進む R3
④高知県南国市の岡豊城跡の北側で長宗我部一族の寺院跡の発掘調査 R6 C
⑤徳島県徳島市の国史跡蜂須賀家墓所で墓石が倒れる被害 R18
⑥福岡県太宰府市の九州国立博物館で特集展示「日本刀の美 ―北﨑徹郎の愛刀―」の開催 R26
⑦埼玉県小鹿野町で「天気占い」が存続の危機 R14 C
⑧青森県むつ市の「むつ市海と森ふれあい体験館」でマタギ文化を紹介する展示会 R18
⑨神戸市の垂水小学校の敷地で行っている発掘調査の予定表に描かれた予定表が話題 R27
⑩佐賀県白石町の須古城跡で大量の瓦が出土 R14
3、戦国武将にかかわる遺構
いかがだったでしょうか。
皆様の気になる話題もありましたでしょうか。
今回は西国の戦国大名に関連する話題が多かったですね。
④は四国の雄、長宗我部氏の菩提寺の調査が進展している、という話題。
隣接する岡豊城跡と一体となって史跡整備が進むことが期待できます。
一方九州では龍造寺氏の本拠地の発掘が進む、という⑩の話題。
江戸時代は瓦が一般化しますが、戦国時代、しかも地方ではまだまだ城跡からの出土は多くはないでしょう。
龍造寺家の本拠であったとされる佐賀城では見つかっていないし、
国人領主である筑紫氏の居城である鳥栖市の勝尾城からは同一の型から作られた瓦が見つかっている、ということも報じられています。
今後の研究が飛躍的に進むことが期待されますね!
最後は蜂須賀氏の墓所の話題。
なんと墓石が倒される、という被害。
ニュースとは異なりますが、古墳やお墓を訪れると不思議なことに出会う…
ということ、ありますか?
私も考古学やってそれなりの年月ですが、不可思議なことには幸い出会っていませんね…
— 綱渡鳥 (@tunawtaridori) February 21, 2024
お寺と付属するお墓をガイドで案内した際に、霊感ある、という参加者の方が気分を悪くされたことは1度だけあります。 https://t.co/Chn95fsmON
私もそれなりに遺跡発掘調査もやってきましたし、石碑の調査でお寺を訪れることも多いですが、いい意味でも悪い意味でも不可思議なことには出会わずにきていますね。
前職で古墳を丸ごと削平して豪邸を建てる、という奇特?な方がいらっしゃるところの発掘にも関わったことがありますが、何も異変はありませんでしたね。
お寺、とくに墓地でキョロキョロしながらうろつくことに抵抗がある方がいらっしゃることもありましたが、
真摯な気持ちで学究に勤しんでいる、という自負、というのは言い過ぎですが
歴史を明らかにすることは故人の魂を損なうものではない、という強気の心で向かい合っているからでしょうかね。
ニュースにあったよう墓石を損壊するなどは全く論外で
心が痛むことはないのでしょうか。詳細はわからない段階であれこれ言うのはナンセンスですが
造った人の心に寄り添えるような人間になりたいものですね。
本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。