何事も物は試し
私は、甘い紅茶が飲めない。砂糖もミルクも入っていない、ストレートの紅茶が一番好きだ。一度、ストレートティーだよと言われて飲んだペットボトルの紅茶が甘かったときなんかは、「嘘つき!」と思わず言ってしまった(それからはちゃんと”無糖”と書かれたものを飲むようにしている)。
同じく、ほうじ茶ラテとか抹茶ラテとか、おそらく大体の女の子は好きなんだろうなという飲み物も苦手だ。きっと私の中でお茶は甘くないもの、という固定観念があるからかもしれない。
ところで先日、YouTubeでイギリス人の若い男の人が、イギリス流の紅茶の淹れ方を解説している動画を見つけた。お店で淹れるような本格的なものじゃなくて、家庭で淹れるようなやり方だ。
動画で紹介されていたのはブラックティー、ビルダーティー、レギュラーティー、ミルキーティーの4種類。
ブラックティー……お湯を注いで3分、牛乳は入れず砂糖のみ入れたもの。どちらかといえばお年寄りが飲むことが多い。
ビルダーティー……お湯を注いで1分、牛乳をちょっと入れたもの。建設現場の人が、休憩中にぱっと作ってぱっと飲む紅茶、らしい。カフェティーともいう。
レギュラーティー……お湯は少な目で3分。牛乳をやや多めに入れたもの。レギュラーというだけあって、よく見かける飲み方だとか。
ミルキーティー……お湯をレギュラーよりさらに少なく入れて、牛乳をたっぷり入れたもの(見た感じではお湯と半々くらい)。子どもや若者が一番好きな淹れ方らしい。
砂糖の量は、それぞれ角砂糖をひとつずつ。あと、ティーパックを出すときは、スプーンでカップに押し付けながら出していたのが目から鱗だった。軽く振るんじゃないのか……。
ちなみにビスケット(略してビッキーと呼んでいた)を浸す食べ方がけっこう一般的らしい。今度やってみたい。
もちろん家庭によって、淹れ方は少しずつ違うだろうけど、実際にイギリス人が家ではこうやって紅茶を淹れているんだよ、という動画を見たことがなかったので、とても面白かった。
ちなみにこの動画を見た後、早速牛乳と砂糖の分量を変えた物を少量ずつ用意して飲んでみた(量がわからないので、とりあえず目分量で)。
結果、砂糖無しで牛乳控えめか、砂糖のみ少量入れたものなら普通に飲めることが分かった。全く飲めないし絶対に無理だ、と思っていたから、案外飲めるものだとびっくりした。まさに、物は試しというやつだ。
今回は紅茶だったけれど、自分なりに工夫したり試したりすれば、案外苦手なものって減るかもしれないな、と改めて思った。