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LayerXに、なぜ「デザインの力」が必要なのか?

こんにちは、LayerXでデザインマネージャーをしている野崎です。
LayerXでは、プレイングマネージャーとして組織開発をしている傍ら、プロダクトのデザイン、ブランド・コミュニケーションデザインまでと、組織のデザインに関わる部分を全般的にみています。

今月からデザイン組織として、発信を強化していこうということで、LayerX Design Magazineを始めました!

今回はその第1回として、「LayerXに、なぜデザインの力が必要なのか」?という部分について自分の視点で話をしていきたいと思います。
こちらの内容は別途、ReDesigner MagazineでCEO福島との対談、PodcastでCTO松本との対談も上がっているのでぜひご覧になってください。


なぜデザインの力が必要なのか?

なぜデザインの力が必要なのか?という問いに対しては以下2点を軸にお伝えできればと思います。

  • LayerXのMissionの背景と、1デザイナーとしての想い

  • デザイナーが価値を発揮していく上で存在する、現在の現場のデザイン環境における課題(プロダクトデザイン、ブランド・コミュニケーションデザインの観点)

LayerXのMissionの背景と、1デザイナーとしての想い

Missionの背景

LayerXは「すべての経済活動を、デジタル化する。」というMissionを定義しており、Missionの背景として「日本のデジタル化の遅れに対する危機感」があります。
インターネットが登場し数十年経過し、今となってはインターフェイス自体はデジタル化が進んだものもありますが、歴史の長い産業、規制産業など複雑な業界であればあるほど、デジタル化を推進することが難しい現状が多く、裏側の業務は以前としてアナログのものが以前として残っています。
LayerXは今まで、デジタル化することが難しかった業務をデジタルに合わせた形で再定義していくことで、レガシーな産業や規制産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、その結果、業務や生産をはじめとした経済活動の摩擦を解消することで、社会にとって希望にあふれるを未来を作っていきたいと思っています。

1デザイナーとして、Missionへの想い

また、1デザイナー視点でどのような想いでMissionに対して価値を発揮していきたいかというと、例えば
「深い顧客理解をし、ユーザー体験を最大限に向上させるデザインをすることで、世の中の無駄な業務を減らす」
「ブランド・コミュニケーションデザインを通して、磨き込んだプロダクトを最大限の魅力で伝えることで、より多くの方に使っていただけるようにする」
など、普段のデザイナー業務(良いものを作り、伝えたい形で届ける)を通してMissionを推進していくことで、最終的にはプロダクトを通して、企業や人々がより本質的に解決していくべき事に集中でき誰もがクリエイティビティーを発揮できる余白をつくっていきたいと思っています。

LayerXのデザイン環境における現状の課題

ここからは上記で話したMissionを推進していくために、より業務レベルでの現状の課題について洗いざらい話していこうと思います。

プロダクトデザイン環境における、現状の課題

LayerXは自社プロダクトとして、バクラク・三井物産様らとのジョイントベンチャーである「三井物産デジタル・アセットマネジメント」のALTERNA(オルタナ)・PrivacyTech事業であるAnonify(アノニファイ)を提供しており、最近では大規模言語モデル(LLM)関連技術に特化したLLM Labsチームの立ち上げなども行っています。


今回はその中でも自身が関わっているバクラクについてお話していこうと思います。

バクラクは企業活動を支える、経理ユーザーに向けてSaaSのプロダクトで、「ドメインにディープダイブした深い顧客理解」からなる「使いやすさへの圧倒的なこだわり」により、お客様からの強い信頼を得てプロダクトとして成長しています。

しかしプロダクトは成長する一方、最近はプロダクト数や開発を行うメンバーの増加による、ある課題が見えてきました。それは、プロダクト間におけるユーザー体験の差異です。

より具体的にこのユーザー体験の差異について補足をすると、例としては以下などが存在しています。

  • プロダクト全体におけるユーザー体験の指針がドキュメント化しきれておらず、体験を考える際の意思決定が属人的に行われることで、すれ違いが少しずつ増えてきている

  • プロダクトのデザインシステムやガイドラインが存在しておらず、コンポーネント間の挙動の差異や、トンマナの差異が一部存在している

これらの課題は現状は、各人のコミット力の賜物により、ユーザー体験に大きなインパクトを与えるほどの課題になっているわけではないですが、今後更にプロダクトが成長し、関わる開発メンバーが増えていったとき、課題(ユーザー体験や開発工数への影響)になってくるのではないかと考えているため、今の段階からでも少しづつ指針を作っていく必要があると思っています。
また、個人的にはBtoBソフトウェアが機能のみで差別化していくことは、今後より難しくなると思いますし、LayerXが挑戦しているコンパウンドスタートアップという新潮流において重要なのは、データを中心に横串でプロダクトを配置していくことで「連携自体が価値」となることです。そうなった時に、プロダクト間のユーザー体験の連携・統一も重要になってくるのではと思っています。

ブランド、コミュニケーションデザイン環境における課題

一方、ブランドやコミュニケーションデザイン環境における課題としては、以下が存在しています。

  • コーポレートブランドとプロダクトのブランドなどの体系化、関係性の整理(マスターブランド型とするのかエンドース型にするのかなど)があまりされていない

  • ブランド(コーポレート・プロダクト)のCI/VIが固まりきっておらず、インナー・アウターコミュニケーションのためのクリエイティブを制作する際に、ブランドを踏襲の仕方が曖昧かつ、指針が定義しきれていない

  • 上記が定義しきれていないことにより、コーポレートブランドの外部からの見られ方が明瞭でなかったり、プロダクトのブランドマーケティングが進めづらい

こちらも指針が足りてないという意味では、プロダクトデザインの課題と近いです。ブランドの関係性や、CIやVIが曖昧なことにより、各種クリエイティブの制作や、タッチポイントごとのメッセージングのズレ発生することで、今後組織やプロダクトが更に成長していった際に、影響が出てくるのではないかと思っています。
またLayerXは前述したように、コンパウンドスタートアップという挑戦をしているのもあり、戦略的に新規のプロダクト立ち上げをしています。(それも速いペースで)
新規のプロダクトを立ち上げるということは、新ブランドが生まれます。そうなるとよりブランド全体の体系化や関係性の整理、一貫性を保つための指針が必要になってくるのではないかと思っています。(コスト的な意味でも)

ではなぜLayerXにデザイナーとして入社したのか?

ここまで見ると、「なんだかやることが多くて大変そうだな。。」といった感覚を覚える方もいらっしゃると思いますが、それでもこのフェーズで入社した理由がいくつかあるので、一部ご紹介します。

デザインによって、組織が伸びる余白が大きい

前述の課題の部分でもお伝えした通り、LayerXにはデザインにおける様々な課題があり、そしてその課題の解決は、今後の会社の成長に大きくインパクトを与えると思っています。
個人的には、カオスな状況を楽しめるほうが、1デザイナーとして、人としての成長の幅が大きいと思っています。
すでにある程度出来上がっていて、デザインにおける課題が少ない会社よりは、複雑で大きい課題を1から解いていくことで、デザイナーとして価値を出していけると思っていますし、デザイナーが価値を出すことで、会社が大きく成長するポテンシャル自体があると感じています。

組織への投資を早い段階からしている、プロダクト作りに情熱がある人が多い

会社が大きく成長するためには「組織」と「プロダクト」が両輪で伴っていることが大事だと思っています。
LayerXはまだ5年目になる会社ではありますが、「組織」に関してはスタートアップ2週目のようなタイプの人材が多いのもあり、今までの経験値から、同じ轍を踏まないように早い段階から組織への投資をしている感覚があります。

またプロダクト作りに関しても、元々自分はキャリアの殆どが制作会社をメインで築いていることもあり、プロダクト作りに愛情や情熱がある組織で働くということを転職する際の軸としていました。
LayerXはプロダクト開発に関しても、デザイナーに限らず、どの職種も「徹底的に考え抜かれたユーザー体験」を意識して現場がもの作りをしているという感覚がありました。
実際、現場の方と面談をした際に、すごく嬉しそうに自分の考えたユーザー体験や開発した機能などについて語ってくれたのをすごく印象深く覚えています。

これからと、一緒に働きたいデザイナー像(未来のLayerXデザイナーの皆さんへ)

これからに関しては、この記事でお伝えしてきたデザインにおける課題だけでなく、LayerXをデザインサイドからイネーブルメントしていき、組織全体を巻き込みながら課題を1つずつ解いていきたいと思っています。
また、LayerXのデザイン組織は今年が元年といってもいいほど、1から作っていくフェーズです。これからの組織を作っていくには、まだまだ仲間となってくれるデザイナーが足りません。一緒に働きたいデザイナーの方は弊社のMissionや行動指針もそうですし、LayerXデザイナーのMission/Valueに共感してくれる方、組織のValueを自ら作っていけるような方をお待ちしています。

最後に

現在LayerXではすべてのデザイナー職で絶賛採用募集をしています。
まだまだ未完成だからこそ、複雑な課題を解き、一緒に高い山を登っていただける仲間を募集しています!
是非これからのLayerXのデザイン組織(プロダクトデザイン、コミュニケーションデザイン、BXデザイン)を一緒に作り上げていきましょう!


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