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モチベーションについて|行動原理から紐解く

こんばんは、紡葵(つむぎあおい)です。

そして、この記事を見つけてくれたあなたへ。

ようこそ、いらっしゃいませ。
ゆっくりしていってね。

今回は、三日坊主の私がモチベーションについて、大学時代に専攻していた心理学を交えながらお話をしていこうと思います。


なかなか続かない』『モチベーションが上がらない』と悩むあなたに向けたお話です。

これを読んで、少しでも、あなたのモチベーションを上げるお手伝いができたら嬉しいです。




モチベーションとは


そもそも、モチベーションって何でしょうか?

あなたはどんなときにモチベーションが上がるでしょうか?

モチベーションを辞書で調べると、こう出てきます。

1 動機を与えること。動機づけ。
2 物事を行うにあたっての、意欲・やる気。または、動因・刺激。

コトバンク


まあ、いわゆる何かするときの動機・やる気のことですね。

でもこの「やる気」って、実は行動しないと出てこないって知っていましたか?

よく「やる気が出てからやるよ」とか聞いたりすることもありますが、やる気はやらない限り出てこないのです。


行動し始めることで、脳から分泌される「ドーパミン」という神経伝達物質が出て、それによって「もっとやろう」という気になるのです。


つまり、「やる気がなくてできない」のではなく「やらないからやる気が出ない」の間違いなのです。




では、ここで少し心理学的な話をしましょう。

心理学でも、
「なぜその行動をするのか」
「なぜその行動をしなくなったのか」
「どうやったらある行動をするようになるのか」
「どうやったらある行動をしなくなるのか」
ということを解明している分野があります。

行動分析学です。


簡単にこの行動分析学での、なぜその行動をするのかというパターンについて、説明すると、

行動する前の状況から、

たまたまその行動をしたことで

本人にとってよいこと・悪いことが起きた

ということになります。


こんなイメージです



つまり、私たちは行動の直後に起こる結果によって、その行動が学習されていくのです。(ここでいう学習は勉強の学習ではなく、経験を通して起こる行動の変化のことを指します)

たとえば、先ほどの画像にも載せた通り、『スマートフォンの電源をつける』という行動も、『電源をつけることで画面がついたり、アプリが立ち上がったりする』というよい結果があるから、そう行動するのです。


『電車に乗って学校や会社に行く』という行動も、『電車に乗ることで目的地に近づくことができる』というよい結果があるからで、決して「行く気力があるから」なんてことではありません。

逆に、行動することで悪い結果が起こる、と人はその行動をしなくなります。


たとえば、『運動したことで足を痛めた』のなら、『運動することを控えたり、しなくなったり』します。


『服を脱ぎっぱなしにすることで罰金を取られるようになった』のなら、『服を脱ぎっぱなしにするのはやめてしまう』でしょう。


これらの『行動をしなくなる』のに、
「したくないから」
「興味がないから」
「能力がないから」
といったような理由で行動をしなくなるわけではないことを覚えていてほしいです。


私たちが行動するのは、よいこと・悪いことが起こるから、行動しているのであって、決して
「やる気がない」
「興味がない」
「能力がないから」
「やりたくないから」
というような理由ではないのです。


だから、行動できなくても、自分を責める必要はありません。


行動したいのなら、よい結果をもたらすのが一番です。


そのよい結果は、一般的に言われるよい結果である必要はありません。


自分にとってよい結果であることが大事で、それが何なのかを探すことも同じように大事です。



行動の原理がわかったところで、モチベーションの話に戻りましょう。

モチベーションを上げるのに、ご褒美を使う人は多くいるでしょう。

私もその一人です。

ご褒美があれば、それのために頑張れます。

でも、そのご褒美、あなたは、上手に使えていますか?




ご褒美が逆効果になるとき


「え、ご褒美って効果的じゃないの?」
「逆効果って何?」

とそう思った人もいるでしょう。

上手に使えば、ご褒美や報酬などはたしかに効果的です。

でも、逆効果になるときもあるので、注意しながら使いましょう。



先ほどの行動分析学の行動のパターンに当てはめるなら、

ある行動に対して、お金や物といった報酬を与えられることで、よい結果(ご褒美)が得られ、その行動をするようになる、ということになります。


たとえば、
「成績が上がったら、お小遣い増やすね」
「売上成績が2倍伸びたら、ボーナスアップだ」
といったようなものがよくあると思います。

ただ、これは『嫌々やっている行動』については、少なからず効果はあります

しかし、『行動そのものが面白くてやっていること』に対して、ご褒美は逆効果、かえって意欲が下がってしまうことがあるのです。


こんな研究結果もあります。

もともと絵を描くことに強い興味がある子どもたちを対象に、3つのグループに分けました。

  1. 「よく描けたら、きれいな賞状をご褒美にあげるよ」とあらかじめ伝えられたグループ

  2. 特に知らされずに、ご褒美の賞状をもらったグループ

  3. 何のご褒美ももらえないグループ


それぞれ、2週間のお絵かき活動をさせた後、自由時間に自発的にお絵かきをしている子どもがどれくらいいるかを観察しました。

すると、1グループの子どもたちは、2、3グループに比べて、2週間の活動期間内では粗雑な絵を多く描きましたが、2週間後には自発的に絵を描くことをあまりしなくなっていたといいます。


面白がってやっていた活動、すなわち、自分の内側から動機づけられた行動に対して、外からの誘因となる報酬(ご褒美)を与えて、動機づけを高めてしまうと、元になっている興味が崩れてしまう、ということが起こるのです。


これを、アンダーマイニング効果といいます。

好きを仕事にした人が、好きなことがつまらなくなってしまう、というのもこれが原因です。



このように、ご褒美や報酬はときに逆効果になってしまうことがあるのです。

なので、あまり気が進まないようなことに対して、ご褒美は効果的です。

やる気がないという人をやる気にさせるのには効果的かもしれません。

ただ、「好きだから」「楽しいから」「興味があるから」という気持ちがあるものに対して、ご褒美を使うのは控えましょう。

もしかしたら、そのご褒美のせいで、やらなくなってしまうかもしれません。



じゃあ、どうしたら、モチベーションを上げられるのか。

どんなやり方が効果的か、の話に移りましょう。




外発的動機づけと内発的動機づけ


モチベーションを上げるためには、外発的動機づけや内発的動機づけが有効です。

外発的動機づけとは、先ほど話したように、ご褒美があるから行動する、というような外からの要因によって行動が促されることをいい、いわゆる『~のためにやる』といったようなものです。

お金のために働く

いいねやスキのために記事を書く

といったことは、この外発的動機づけにあたります。


内発的動機づけとは、「好きだから」「興味があるから」といった自分の内側にある要因によって行動が促されることをいい、いわゆる『やりたいからやる』といったようなものです。

絵を描くのが好きだから描く

スポーツするのが楽しいから運動する

といったことが、内発的動機づけにあたります。


どちらにもメリット・デメリットはあります。

外発的動機づけには、即効性はありますが、内発的動機づけに即効性はありません。

内的動機づけでは高いパフォーマンスを発揮しますが、外発的動機づけではパフォーマンスは低くなってしまうことがあります。

どちらがいいか、というより、どう使うか、が大事かもしれません。

自分が『もうすでに好きでやっていること』や『やりたくてやっていること』に対しては、ご褒美や報酬となるものをあえて与える必要はありません。

逆に『やりたくないこと』や『やらなければいけないこと』に対しては、ご褒美や報酬を与えたり、自分にとってよい結果となることを用意した方が行動できるかもしれません。




さあ、私がなぜここまで人の行動についてを書いているのか、少しだけ説明します。

モチベーションを上げる方法をただ書いたとしても、

それがなぜモチベーションを上げるのか、

なぜこの行動はするのに、この行動はしないのか、

といった本質的なことを書いた方が、いろんなことに活かせるのではないのかなと思ったので、今回はこのような形となりました。

では、最後に、心理学とかまったく関係なく、私が個人的にやっているモチベーションの上げ方を紹介して、終わりにしようかと思います。




心理学とか関係なく、私がやっているモチベーションの上げ方


  • 目標を決める

  • 自分が書いたもの(決意など)を読み返す

  • こうなりたいと思ったときに見ていた憧れの人の動画を見る

  • 自分の気分を上げるためのもの・ことをする

  • ほんの少しだけ行動する

  • 自分に問いかける

といったところでしょうか。


私自身、
「モチベーションが上がらない」
「モチベーションが続かない」
と悩んで三日坊主ばかりしていますが、行動の原理がわかれば、自分の行動を振り返り、より効果的なやり方を見つけることができると思います。

以前、私が書いた「嫌いになりたくないから、続けるのをやめた話」では、いわゆる、好きだからやっていたことが、外的な要因によって、内発的な動機が薄れてしまったからなのかな、と思います。


見てくれる数、いいねやスキ、コメントは、発信を続けるのに、いいモチベーションにはなりますが、それにばかり頼っていると、だんだんそれだけじゃ満足できなくなってしまいます。


自分の好きの気持ち、やり始めたときの純粋な気持ちを思い出して、モチベーションにしていきましょうね。




それでは、今回はここまでとさせていただきます。

次回は、やりたいことが見つからないときにやる2つのことについて、お話したいと思います。

それでは、みなさん、おやすみなさい。よい夢を。




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