切なくて嬉しくてもどかしい
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どうも、本や学びやmerkki(メルッキ)店主、じーもです。
最近、香川からも来てくださることがあって。その時の感想をSNSで挙げてくれていたのですが、その理由の中に「noteを読んで怖い人じゃないと思えた」とあって。あ、このnote無駄じゃなかった。って思えました。ほんと、ありがとうございます。
切なくて
さて、いきなり。
冒頭は、ありがたいというお話だったんですけどここからは、もすこしリアルなお話をば。
お店を始めて。実際に場所を開けてみて。
始める前からわかっているつもりでしたし、覚悟もしているつもりでした。
なんなら、こういう状況だって自分の招いた結果だとも思ってます。
結論から言うと、
人が来ない。
私自身、SNSで発信はしているものの、よく見ると投稿時間はバラバラだし、お店の内容を説明するような投稿は意外と少ない。(なんだか雰囲気が伝わるような写真や、開店しました、とかの内容だったりしてた・・・)
だから、そんなに来ないのはおかしいことではないし、もっと言うと前職の経験(イベント関連の仕事に就いていたときのこと)でどれだけチラシを刷ったりしても届かない人には届かない、ということはわかっているつもりでした。
でも、寂しい。
お店の前を散歩や通勤、通学などのどこかへ向かうまでの道のりとして、行きかう人はたくさんいる。中には立ち止まってくれる方もいますが、それでもお店の中へ入る方は少ない。そんなの普通だし、なんなら外見だってほぼ、元々の工場の姿のままなのでおそらく(というより、かなり)入りにくい。だから仕方ない。
でも、寂しい。
ひらける場所にしただけであって、みんなが通ってくれる場所になったわけではない。お店の中には、誰にも見られずに佇む本。流れ続ける音楽。
これは少し、切ない。
自分のその時の精神状態によれば、かなり苦しく感じる時もある。
嬉しくて
でも。そんな中。来てくださる方もいる。
決して多くはないけれど。
重い扉を開け。もしくは少し開いた扉から。
友人も。初めて出会う人も。
親戚も。久しぶりに再会する人も。
そんなときは嬉しい。
お店に来てくれること。本を眺めてくれること。
手に取ってみること。
移動する中、ある棚で立ち止まり本を見つめてくれること。
選んだ本をこちらに持ってきてくれること。
それだけじゃない。
SNSで知ったから、という理由で座席を利用してくれる方もいた。
冒頭で書いたように、わざわざ香川からやって来て棚を利用してくれる方も。
私に声をかけて(何を買うわけでもないけど)お店に入って、ちょっと一周して「またね」と言ってくれる少年(小学生)も実は、いる。
決して多い人が来るわけではないからこそ、そのひとりひとりを覚えているし、顔を見て話ができる。
そう考えると、案外人の来ないお店というのも悪くない、かもしれない。
もどかしい
そうは言ってもお店は商売であるわけで。
お金をいただくことによって、お店が、そして仕入れをしている本や雑貨の出版社であったり著者であったり、の製造元にもお金が回る。
きっとお店をしている人が経験することなのかな、と思う。
人は何事も、その立場や状況になってみなければ、どう感じるか、どんな行動をするか、本当のところはわからない気がする。今、自分がそうであるように。
このもどかしさはたぶん続く。
たくさん人が来るようになっても、今のまま人が少なくても、どっちにせよ、このもどかしさには向き合っていくのだと思う。
それは自分自身と向き合うのにも似ているな、とも思う。
自分とお店(場所)は別のモノだけど、それでも全く別というわけでもない。
例えば、自分が作ったわけでもない本が売れると嬉しいのは、きっと自分が選んだ瞬間、その本が自分とは全くの無関係ではなくなったからだと思う。
自分のことさえままならず。どうしようもなくなってしまうことがある。
それなのに、お店をもったことで、その範囲が少し広がった。そんな気がする。
さて、このさき、どうなるのか。
向き合う時間なら、ある
幸か不幸か、こんな状態だから、今のお店や自分に向き合う時間は、ある。
だから、正式オープンに向けてまだ足りない作業をすることもできる。こうやって、自分の想いをお店の営業時間内にもできる。改めて、お店について考えることで、やっぱり何がしたいのか、を考えることもできる。
そして、悩む。
すんなりいくこともあれば、そうでないことも多い。なんならめんどくさくなってしまって、明日に延ばしてしまうこともよくある。そんなに思ったようにはいかない。
でもたぶん、自分が思ったようにはいかない、と思い込んでいるだけで、すべてある程度思うようにいく、と感じている人だとそうではないのかもしれない。
でもたぶん、自分の場合はこうやって回り道をして、何周もまわってみて、やっぱり同じ道に戻って来たりする。そうやって確かめるように進んでいく、のだと思う。
最後に
いよいよ長ったらしくなってきてしまいました。なのでこの辺でまとめ(?)を。
本や学びやmerkki(メルッキ)では、一般的に本を売る場所としての本屋だけでなく、本に関わるいろいろができる場所としての本屋を目指したいと思っています。
しかも「本や」「学びや」としてあるように、本に関わるだけでなく、本がたまたまある場所で、他の何かができる場所でもありたい。本や学びや遊び、かもしれないし、本や秘密基地、かもしれないし、学びやサボり、かもしれない。いろいろな可能性を含んだままの場所になれればいいなと、思っています。
個人店だからこそ、目の前の人とのやり取りの中で、いろいろ進められればいいなと思います。実は今だって、座席を利用している方が、エアコンの当たり具合から座る場所を変えていました。これって最高です。自分の状況に応じて、気分に応じて変わることができる。そんな場所を続けられたら。
結局ここも長くなってしまいました。話が長くなるのは悪いクセです。。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
よければまたお会いしましょう。では。
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