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“佐保姫”が笑う頃
今朝は随分早起きだった。久しぶりに夜更かしをせず現場終わりにさっさとご飯を食べて湯船に浸かった。気づけばいつもうたた寝していて、昨日も手がシワシワだったが今日もこうして生きている。早押しクイズのように秒速で“保険のアラーム”を止めながら、今日も鼻歌交じりに現場に向かった。無茶な配車もへっちゃらだった。ここ数日晴れが続いた為か、変にスイッチが入っているに違いない。
知らない=“こわい” だった
お客様からの質問はあらゆる角度でとんでくる。よくある質問、成程詳しい人の質問。どうしてそう思う“斜めの質問”。5年務めてみて大抵の質問にはその場で返事ができるようになった。経験に感謝だ。お客様からしたら迷惑な話だが、接客業は特に現場に出なければ話にならない。その場に立ち、目で見て考えて動く、失敗もきっと沢山してきた。あの日あの時、無事に終わったと思った現場も後のアンケートにはクレームもつく。それ相応にコチラもショックだが、お客様は期待しているのだ。応えられなければ落胆するのは当然。同じ失態を繰り返さない、これだけは譲らず目標にし続け今に至る。お陰で今の私は“引き出しがいっぱい”である意味百人力だったりする。ミスがダメな訳じゃない。繰り返さなければいいだけなんだ。勿論内容次第だとしても。それでも〖“分からない”ままがこわい〗と気付くまでは、意欲的に上を目指すことは出来ないだろうと今でも思う。
知らない=“ワクワク”する
あくまで失礼のない範囲での話が大前提。引き継ぎは貰うし、前情報は仕入れる。出来うる範囲で下調べをして纏めあげる。ここまでは前提条件。それでも“初現場”はこわかった。不安がバレやしないかと、意図せず高鳴る心拍に更に緊張されられた。手なんかいつも震えてた。
でもどうだろう。最近はちょっとワクワクしてる。
『また一歩進めるんでしょ』
『スキルアップって事ですよね』
過去の私に教えてあげたい笑。間もなく6年目の私、めっちゃ前向き。現に昨日今日の現場は初体験盛り沢山だった。“始まってしまえばあっという間”なのが業務上の特性ではあるが、引き出しがあるだけで心が軽かった。
あとはそう。立地も良かったのかもしれない。知らない現場なのに馴染みの土地だった。一歩外に出れば私の“大好きな眺め”が広がっていた。お気に入りのランニングコースだった。この景色を眺める為に実家に帰ると言うくらい、眺めるだけで笑みの溢れる土地だった。緊張を埋め合わせるのに、大好きは何よりの力になった。
余裕の有無と視野の広さ
余裕が無い時って周りが見えない。自分の中で整理をつけるので精一杯なの。いつもの5倍速くらいで脳内整理してるだろうけど結局“エンスト”しちゃったり。頑張っても頑張りきれない、ありがちな失敗例。
でもそういう時こそ顔を上げてみる。案外間に合うし、世の中上手くまわる。「少しは焦れよ」と腹を立てるも、案外何とか出来てしまう。神様も居るんだか居ないんだか、中途半端に手厳しいが、優しさは残っていたりする。
顔を上げるだけで案外どうにでもなる。だってそれだけ積み重ねてきたでしょ?過去の自分が支えになってる。人生の隠し味は経験。これ、私の格言。案外言えてると思うの。
はい、ここで問題。“案外”って何回言った?笑。
大自然には敵わない
今日のアナタは何点ですか。赤点かもしれないし、平均点かも。及第点かもしれませんね。でも、いいんですきっと。お客様にはホントに申し訳ないと思います。それでも必ずもっと上にいくからと、心の中で誓います。そうしてもし、再び“出逢って”しまったらその時は、きっと“別人”になってます。それが私のLifestyleです。96年製は伊達じゃないです笑。
backnumberさんの〖泡と羊〗という楽曲をご存知でしょうか。某音声配信アプリの企画で〖私の心に残る1曲〗というテーマに合わせて一度、この曲について話をしたことがあります。
“くじけそうになる時はいつでも思い切って くじけてみているよ 今のまんまの僕だって愛おしく思えたなら”
いい歌詞だなと思って。昨日の自分のお陰で今日があり、今日のお陰で明日があるのだと、前向きになれる気がします。
そうして今日も無事に終わり、ご褒美タイムで大自然の下へ。お気に入りの景色を目に焼き付けて、心に酸素を取り込んで今に至ります。心にも光合成は必要です。空が青に染まる限り、私はきっと走り続けていけます。
春の背中を捕まえる頃。神がホントに居るのなら、“佐保姫”がきっと笑っているでしょう。
(2022/03/16)