配信アニメ 「チ。」
最近、Netflixが映らない時がある。
契約をケチっているので 同時視聴ができないのだ。
原因は次男。
なにを観ているのか問うと
チ。と言う。
ち?
・・・ち?
早速検索。
チ!
NHKでもやっていたが
次男を牽制しネトフリで観る。
何も一緒に視聴すればいいのだが
リズムが違うのでダメなのだ。
しかしこのアニメ、ただの天文学話かと思いきや
奥が深い。というかレベルが高い。
これは哲学か? と感じるセリフもある。
いや、哲学なのだ。
「それでも地球は回っている」と処刑されたガリレオが
命を懸け真理を叫ぶ
その背景がこのアニメでよく分かった。
そこが引き込まれたポイントだった。
教会の力が強かった時代。
都合よく聖書を解釈し、言葉巧みに民衆を支配する。
庶民や女、子供には知恵も与えず
云う通りにすれば天国へゆけると妄想を与え
限られた若い聖職者にも そのように民を導けと教育する。
天動説は教会にとって都合がいい。
神が作ったこの世は たとえ餓えに苦しもうとも
美しい地球に生まれたことが既に幸福なのであり
感謝せねばならない。
導き通りに働き、疑問を持たず過ごせば
きっと天国へ行ける。
それが真実だと。
一神教の怖い部分だ。
それに異を唱えると異端者とされ
改心しなければ拷問や火あぶりで見せしめにされた。
極端さがすさまじい。
なので支配者からすると
地球が 1ミリでも動いていたら
原理が根底から覆ってしまう。
ところがこの物語は骨のある人物が次々と現れる。
天文に人生をかけた学者や天体に興味を示す青年が
世間の目をかいくぐり
孤独に天体を観測・研究する。
やがて見つかり異端だと処刑されても
また次の世代が現れ、研究は進められた。
自分は殺されてもいい。
次の誰かがこの世界の真実を証明してくれるのなら。
と夜空を見上げる。
死んでゆく者の頭上には
圧倒的に美しい天体がいつもあった。
命を懸けた彼らのモチベーションは
「真理の追究」
つまり 自由だ
そう。
自由は命を懸けて得るものだった。
15世紀のP王国の物語である。
ひとりの研究者の物語ではなく
連鎖して引き継がれてゆく所が感動ポイントだ。
配信は11話まで進んだ。
少しづつ更新されるドラマを追いかけている。
次男め、いいものを見てるじゃないか。
最後まで観るぞと心に決めた。