存在
いままで。どこに在ったのか
いつ無くなったんだろう
ぼくがぼくじゃなくなって
感覚まで消えて
たしかにぼくの存在はあったはずなのに
ぼくもお母さんも認めない
認めちゃくれない
鎖を解いてたくさん走った
走りつづけて疲れて萎れてた
「きみはここにちゃんと有るよ」
「きみの軌跡を認めます」
お手紙が届いた
お手紙読みながらたくさん泣いた
僕が辛かったことを認めてくれた
新しい名前を貰ったぼくは
聞こえる音全てぼくに向けたファンファーレだと思った。
鳥のさえずり
お店の呼び出しアナウンス
電車の音
あの日からぼくは生まれ変わった