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日記 111日目

久しぶりに父と2人きりで外食に出かけた。最後に2人で食べたのは何時だろう。思い出せないし思い出す必要をあまり感じなかったので考えるのをやめた。

父との長い協議の末、うどん屋に行くことになった。私は断固として豚骨ラーメンを推していたのだけど、父が「結局お前が食べたいのは麺類だろ」という、親子における会話の主導権を無理矢理自分に引き寄せたい親が使いがちな、「あからさまな詭弁、のち強行」という手段に出たため、折れる他なかった。こちらとしても結局お金を出すのは向こうだから、強行されると首を縦に振るしかない。

父の運転するタバコ臭いボロハイエースに乗って夕暮れの道路をぶんぶん走る。他の家庭と比べて比較的会話の多い親子だと自負しているが、道中はお互いに一言も発さなかった。お腹空いてたからだと思う。

うどん屋さんに到着した。行きつけのお店でメニューも熟知していたので、頼むものはあらかじめ決めている。父もそうだったようで、席につくなり「呼んでいい?」と聞いてきた。はえーよ!!!つくづく父は本当にせっかちな人間だと感じた瞬間だった。でも店に入る前に注文を決めているという点では私もせっかちなのかもしれない。やなとこ似たなぁ。

店員を呼び、注文をした。メルカリで転売ヤーが出品しているコメント欄に片っ端からキューバの国歌を連投しながら待っていると、目当てのものがやってきた。白身魚の天ぷらセット(A)だ。

うまい。何も語るまい。

帰宅途中、父は車の中でなにか教訓めいたことを言っていた。相槌は打っていたがまったく思い出せないから多分大したこと言ってないと思う。そもそも聞き流してただけかもしれない。てか多分そっち。

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