タロット小説【皇帝と世界】
ある日こんな二人があらわれた
「いいですか」
声をかけてわたしの正面にドカッと座った男
30代前半くらいか
背が高く体格もいい
甘い雰囲気はなく男くささを感じさせ
若さそのままのパワーにあふれ確固たる意志が表にビシビシと感じられた
隣の席についたのはお人形のような可愛らしい目鼻立ちのはっきりした女性
こちらは20代にみえる
控えめにほほ笑む口元のローズピンクのルージュがとてもよく似合っていた
ただ彼女もまた自分の意思を持ったまっすぐな瞳をしていた
二人とも似たようなロック調