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#51 夢の記憶

今日見た夢の内容
あなたは覚えているだろうか。

月猫は、幼いころから「夢」の記憶が鮮明にある。
なかなかに興味深いストーリー調だったりすることが多く、毎回枕元にノートとペンを常備して眠りにつき、目覚めてはその内容をメモに残したりしていた。

そう、全ては「小説のネタになる!」の思いから。
実際に、自分の見た「夢」から着想を得て、物語をつづったこともある。
わたしにとって、「夢」は、良いものも悪いものも、全て糧となるものだった。

さて、今回はそんな「夢」の話。

ノンレム睡眠(深い眠り)。
レム睡眠(浅い眠り)。
人は、一晩でこれを4~5回のサイクルでまわしているという。

ある日の月猫の睡眠分析

脳が半覚醒しているレム睡眠時に、夢をみるのだとよく言われてきた。
「変な夢見て起きた」=「眠りが浅い」と眠りの質を心配することも。

しかし、実際は違う。
ひとは、眠っている間、常に何かしらの夢を見ているそうだ。
(スタンフォード睡眠研究所を設立したデメント教授の報告)

レム睡眠中は「実体験に近い夢」「ストーリーのある夢」を。
ノンレム睡眠中は「抽象的で辻褄が合わない夢」を。

レム睡眠とノンレム睡眠が切り替わるたびに、夢の内容は変わるという研究結果もある。

ただし、記憶として残っているのは、起きる直前に見た夢のみ。
レム睡眠の時のみ夢を見るものだと長年考えられてきた理由も、ここにある。

ちなみに夢を見ている時は、起きている時と比べて、記憶を固定する神経伝達物質があまり出ないらしい。そのため、寝ている時に見た夢を記憶として残しておくのは難しいということだ。

月猫は、「これは面白い」という夢を見たら、半覚醒してはメモに取っていた。
また、「この続きが見たい」と考えながら寝ると、その続きが再生されることもしばしば。

ひとは「見たい夢」を見ることができない、とも言われているが、月猫はある意味、自分の夢をコントロールできているのかもしれない。

夢は自分の記憶が整理されるプロセスで生まれるものだ、とも言われる。
夢で見ることができるのは、あくまでも自分の経験や記憶がベースになっている、というものだ。

「予知夢」や「夢のお告げ」といわれているものが存在する。
なんとも夢のない話ではあるが、これも、普段から考えていることや、過去に経験したこと、あるいは自分では覚えているつもりもない程度に見聞きした情報が連なって見えているものに該当する。

たまたま自分の未来に当てはまったら、それを「夢が現実になった!」と都合よく解釈しているだけなのだ。

この予知夢に関してのくだりは、ロシアの研究が分かりやすい。

ある消防署で、当直の隊員が火事が起きる夢を見ると本当に火事が起きるという話があり、それを詳しく調査をしてみた。
すると、そもそも当直の時に『火事の夢』を見るケースがものすごく多かったとのこと。
それは、火事が実際に起きた日も起こらなかった日も同じ。
『火事になるかもしれない!火事になったら迅速に出動しなければいけない!』というプレッシャーがストレスになって、隊員たちに火事の夢を見せていた、というものだ。
つまりは、「予知夢などではない」ということ。

睡眠に関する研究は、まだまだ不明瞭な点が多い。
夢占いとか、スピリチュアル的な側面が多いのも、そのせいだろう。

夢というものは、記憶を整理する過程で生まれるドキュメンタリー映画とはいえ、記憶のピースは無意識化下に選ばれるもの。

たとえ自分の経験や記憶に基づくものであっても、どんな組み合わせになり、それがどんな物語を紡ぐかは予想ができない。
これは、以前紹介したわたしの思考の指針である「リンクシンキング」にもつながるところだ。

わたしは、これからもこの「夢」とやらに興味津々だ。
今日は、どんな物語が紡がれるのか。

たいていわたしは何かと戦っている夢を見る率が高いのだが。
わたしのいいところは、「悪夢」を見ても「ネタ」としてとらえることができる点だろう。

ちなみに上級者になると、「明晰夢」という、夢を見ながら夢だと認識したうえで、自分で夢の内容をコントロールできるようになるらしい。

わたしはそこまでの域には到達できていないし、むしろできないほうが突拍子もない内容を楽しめるのだが。

なにはともあれ、今日も元気に夢の世界へ。
わたしは就寝時に睡眠薬を常用しているのだが、これは「夢」という名の映画を見に行くためのチケットだと思っている。

さあ、今日はどんな夢を見れるだろうか。

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