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#30 君の見る世界
自分が生きているこの世界。
たとえ同じ時、同じものを見ていたとしても、きっとわたしが見て感じる世界と、ほかの人が見て感じる世界は違うだろう。
世界などというと哲学的な話が始まってしまいそうなので、あえてここでは「同じ物」を見たと仮定して話を進める。
例えば、目の前で木からひとつのリンゴが落ちてきたとする。
このシーンを自分はどのように認識しているか、改めて考えてみてほしい。
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リンゴそのものを目で追って、落ちた先を探すだろうか。
リンゴが落ちてくるほどの大きなリンゴの木そのものの存在に目を奪われるだろうか。
周囲に充満するリンゴの香りを楽しむだろうか。
はたまた、落ちたリンゴの音に耳を澄まして、違う動物の存在に気づくだろうか。
そう、我々は目で見たり、耳で聞いたり、鼻で嗅いだり。
我々は五感で得た情報を脳の中で整理して、目の前で起きていることを理解している。
そしてこの理解する時の「方法」は、頭で「こうやって理解しよう」というように恣意的にするよりは、非常に感覚的に行うことの方が多い。
これは「認知特性」と呼ばれているものだ。
認知特性は物事を考える時のいわば癖のようなもので、個人個人に違っている。
どれが優れているというわけではなく、自分のこの癖を理解しておけば、何かを勉強したり、あるいは職に就く際に、間違いなく武器になるといえる。
以前お話しした「じぶんをしる」の続編のような立ち位置だ。
今回はこの認知特性について、少し話してみたい。
![](https://assets.st-note.com/img/1727237647-NaiEH6w2npo3jXyKTSQDlbPW.png?width=1200)
認知特性は大きく分類すると3つある。
「視覚派」、「言語派」、「聴覚派」だ。
そしてこれからさらにそれぞれ2つづつ種類があるため、全部で6つの種類に分かれる。
それぞれ、順番に紹介していきたい。
①視覚派/写真タイプ
カメラで写真を撮るようにして二次元で物事を理解する人。
視覚で確認したものを写真に撮るようにして記憶にインプットしているため、何かを思い出すときは頭の中から一枚の画像を探すような感覚。
教科書を丸暗記できるタイプ。
②視覚派/三次元映像タイプ
写真タイプに空間と時間軸を加えて三次元で物事を理解する人。
立体的な映像として情報を理解するため、人の顔を正確に覚えたり、間取りを見ただけで部屋を立体的にイメージできたり、過去の記憶を順番に時間に沿って説明できるタイプ。
③言語派/言語映像タイプ
目で見た言葉・文章を映像化してから思考、記憶する人。
言語を映像化することも、映像を言語化することも得意。文章から鮮明なイメージを得ることができるため、読書好きが多い。
④言語派/言語抽象タイプ
言葉や文章をわかりやすく図式化してから思考する人。
授業でのノートのとり方がうまく、話の内容や板書・教科書の内容を数字や図と結び付けてまとめることが得意。
イメージよりも時系列や相関図として理解するタイプ。
⑤聴覚派/聴覚言語タイプ
文字や言葉を音に転換して情報を処理する人。
みたり読んだりよりも、授業を聞いただけで覚えられるタイプ。
音声教材を使用して、通勤・通学中の時間を有効活用して学べるタイプ。
⑥聴覚派/聴覚音タイプ
音色や音階を認識する力が強い人。
絶対音感を持ち、聞いた音を再現できるためモノマネが得意な人が多い。
外国語の発音にも強く、また、暗記物の際は替え歌を利用するタイプ。
どうだろうか。
それぞれ、自分に近いものがあるのではないだろうか。
ちなみに月猫は、間違いなく④の言語派/言語抽象タイプだ。
物事を理解するときも、アウトプットするときも文字や図形を多用する。
仕事をする上では、説明内容を図と文字であらわすプレゼンや、あらゆることをマニュアル化したりすることが得意だったりする。
対して、二次元・三次元化することは不得意なため、間違いなく地図は読めないし、ラジオなどの音声で聞いたことは右から左で何にも得るものがない。
我がパートナーは⑤聴覚派/聴覚言語タイプ。
ほとんどの知識の吸収はポットキャストから行われており、わたしではまねできないところだ。
上記6種類すべてを持つ人がもし存在したら、めちゃめちゃすごいだろうなあ。
認知特性がこうやってそれぞれ違うとなると、当然効率よい勉強のしかたも違えば、適する職業も違ってくる。
自分の特性を知ることで、自分の強みを発揮しやすくなるのは言うまでもない。
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ひとつの物事でも、光の当て方によって見えてくるものは違う。
大きく分けてもこんなにも世界を認知するパターンがあるのだから、同じ世界にいたとしても、見えているものは全く違うといえるだろう。
君のみる世界は、どんなカタチをしているのだろうか。
行きかう人々それぞれに思いをはせ、そんな想像をしてみるのも悪くない。