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イカゲーム2 一話感想

印象に残ったのは1にも登場していた、参加者を集めているスーツの男。ずっと笑顔の動じない姿しか見なかったが、今回の話で強い怒りを見せたのが印象に残った。平気で残酷な事を成してきたように思えるが、多分自分を保つためだったのかも知れないと感じた。自分から明かしていたが、沢山の人を燃やしたり、銃で父親を撃ち殺すなど、恐ろしい罪を犯してきた。無意識の中では恐怖、罪悪、悲しさ、などストレスを感じているはずだが、それを意識したなら彼自身がおそらく崩壊してしまうと思う。罪悪感に耐え切れないからだ。だから、冷徹でロボットのように感情の無い残酷な人間に成ること(演じるにも近い)によって、積み重なった過去の罪を抱える必要がなくなった。自分は平気で罪を犯す悪人だという免罪符があるから。自分が崩壊するような、ストレスを避けるため、彼は自分自身に極悪非道の冷酷人間という新たなキャラ(自意識)に書き替えた。けれどその罪の重さは幾ら無視しようと頭の中に残り続ける、彼である限り。
殺人鬼が自分からした事を人に打ち明けて、そこから逮捕に至る話もわりとある。他者に聞かせることによって、持ち切れない罪悪感などのストレスから解放したいのか。それとも、そんな残酷性な面を持っていることを認めて貰いたいのか。
イカゲーム2、公開翌日の今日、一話を見てみて、人間の中身にリアリティがあって面白かった。残酷な事を幾らしようと彼は怪物の皮を被った人でしかないんだなと思った。

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