日記145:「探し物は柞刈湯葉の書籍ですか?」
はい!
昨日の話である。某話題のドリンクを飲みにモールに行き、ついでに本屋にも立ち寄ったときのことだ。
普通のスーパーですらほとんど確実に発作を起こす人間なので、どうしてあのサイズの建物に入れるのかが未だにわからない。おのれのことながら謎なのである。しかし入れることは入れるが(とか言いつつ半分くらいの確率で予期不安によって入店すら失敗するが)、しばらく歩くとどうも不安で早々に外へ出る。そういう流れを昨日も行っていたが、ドリンクよりもうんとデカい収穫が本屋であったのだった。
少なくとも年始辺りから探し続けている本があった。その作家の本ならなんでもよかった、なんでもいいから読んでみたかったのだが、田舎のわりに多く立ち並ぶ近所の本屋に行っても、隣町まで足を伸ばしてブックオフに行っても、それでも見つからない本の作家。それが柞刈湯葉だった。
信頼のおける友人2人、なんの関係もその2人の間にはないのだが、しかしその2人が揃っておすすめしてくるのが柞刈の本だった。検索してみると、どうもテーマが奇妙で、タイトルのつけ方が奇妙で、ペンネームの方も奇妙で、なんだか奇妙にそそられた。
どこがどうしてそうも気になるのかがわからない。4ヶ月も足を運ぶ本屋、本屋で探しに探すのかがわからない。なるほど、これは久方ぶりの気力の湧き方だと、母を巻き込みつつ巡る先で、心身に灯る恍惚と疲労とで頭をクラクラさせた。
そんなわけで、昨日も立ち寄った本屋。近所で一等デカい本屋である。
もう帰りたいぞ、早く車に戻りたいぞと渦巻く不安感の中で本棚をジリジリ見つめていると、母が機械の前に立っているのが見えた。やはりここのデカ本屋でしか見たことのない機械で、検索した書籍がどこに置いてあるかを出してくれる代物だった。
その手があったかと思う反面、それは禁じ手のようだとも思っていた。
しかし出力された画面を見て、わっと声を出しそうになった。反射して見づらい画面の左端の方に、在庫僅かだったかなんだったか…そんな文字が見えて、「禁じ手」の言葉はぐっと飲み込まれ、私と母は揃って、機械が指す本棚の場所を見に行った。
最近、勉強に打ち込みがちである。打ち込みがちで、他のことを疎かにしがちである。筋トレだったり読書だったり…。
そういえば。
もうすぐゴールデン・ウィークである。これを機に本を読もうと思う。本を、また。
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