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少しずつ、しがらみを。

最近、昔のことを思い出すことが減った。
母親に殴られてたとか、愛犬が死んだとか、
中学1の頃楽しかったなーとか、
あの子今どうしてるかなーとか、そういうの
ばっかり考えていた時期はもう過ぎた。

最近は、物欲が強くなった。
また、自分の体を大切にすることも覚えた。

それでも、楽しいことばかりじゃない。
受難に満ちた世の中だから、
私に合った生き方というのを
慎重に見つけなきゃいけない。

明日は何があるかな。
楽しいことがあるといいな。
不安でいっぱいでも、
頑張らなきゃいないけない時もある。

…たまに、思い出す。
ふっ、と安心した時に滲み出る記憶、
私の脳に影が伸びる。
鮮烈に衝撃が蘇る。
この苦痛は、
今のものじゃない。今のものじゃない。
そんなの分かってる。
でも間違いなく私のものだ。
息を止める。涙が出てくる。
でも過去のものだ。
思い出した感情だけがその時の私を苦しめる。

過去の事。と人は言うけれど。
過去の傷は、今もあるものだ。
心の古傷が痛むとでも言えばいいのだろうか。

ひたすら泣いて、
過呼吸になると眠くなる。
寝たら私はなんで泣いてたのか忘れる。
ただ目が腫れてるから、泣いてたことに気づく。

起きたら、リビングに行って、
さっきから楽しそうに職員と話してた子と
おはようって言い合って。
朝ごはん何ー?と聞く。

そんな普通の日々に戻る。
だから泣くのは悪くない。
寝れるから。忘れるから。
ひとつひとつ忘れていく。

昨日は住んでいる児童養護施設の
クリスマス会だった。
みんな笑ってたから、すごくいい気分だった。
こんな日をいつまでも覚えていたいと思う。
多くの人の記憶に残ればいいと思う。
施設では日常かもしれないけど、いつか
なくなるんだって、知っていてほしい。と、
一緒に住んでる小学生達に伝えたいと思った。

ひとつひとつ忘れていく。
ひとつひとつ記憶を更新していく。
あの子のことも、
私はいつか忘れてしまうのだろうか。

しがらみは、全部いつか振り切ってやる。
私の足を引っ張る人は許さない。
だからこそ、新しい記憶を大事にしたい。
いつか忘れてしまうけど。
私はできる限りを自分の意思で選ぶ。
もう、自分に嘘はつかない。
そう決めた!

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