物理ボタンのほうがよくない?
製品の操作系にはタッチセンサー式と物理ボタン式がある。(超大雑把)
しかし最近、タッチセンサー式が多くなっている気がしないだろうか?
例えばワイヤレスイヤホン。
軽くタッチするだけで次の曲にしたり、音声アシスタントを呼び出せる。
もしこれが物理ボタン式だったら、耳に入ったイヤホンをそこそこ強く押さないといけないので、さぞ不快な事だろう。
しかし、何でもかんでもタッチセンサーにするのはどうなのか。
この車のエアコンの操作系は、運転席からのアクセスのしにくさも問題だが、そもそも手探りで操作できないのがどうなんだという仕様になっている。
ドライバーは前を見つつ、手でボタンを操作するのはよくあること。
だがタッチセンサー式だと押せているのか押せていないのか、
そもそもどの項目を触っているのかがわからない。
これではエアコンの操作系へ目線を移しがちになることだろう。
あきらかに危険性は増している。
こういう部分は物理ボタンの方が良いと自分は思うのだ。
え?
「音声で操作しますけど」って?
いや……それならいいけど……。
なぜ世間がこんなにタッチセンサー式を採用しているのかといえば、やはりコストの問題が大きいようだ。
物理ボタンの場合は専用のボタンを製造し、故障時のサポート用の部品もいちいち持っておかなければならない。
しかしタッチセンサー式なら塵も水分も入りにくいし、故障リスクも減らしつつ、コストカットも出来る。
しかしユーザーの利便性という面では、果たして良いのだろうか?
さて、自分がタッチセンサーを嫌いになったきっかけを紹介しよう。
そう……
初期型PS3だ。
「おじいちゃんいつの話してるの?」と言われそうだが、
初期型のPS3はタッチセンサーで電源やディスク入れ替えを操作していた。
これはコストカット目的というよりは未来感でも出したかったんじゃないかという気もするが、ちょっと触れるだけで電源が入っちゃってもう大変。
その後モデルチェンジした新型PS3では物理ボタンになったが、明らかにそっちのほうが自分は良かった。
しかしその後、ソニーはPS4でも初期型にタッチセンサーを採用してきた。
そして近くで見ても各アイコンの判別がしにくい。
まさかのPS3を越える衝撃的な利便性を提供してくるとは……。
そしてこれが2年経って未だに買えないPS5。
どこが電源ボタンかわかるだろうか?
保護色かな?
みなさんは2つのボタンは見えただろうか?
まあほら、実機だと多分わかりやすいから……!(実機見たことないけど)
なんだかプレイステーションいじりみたいになっているが、要するに利便性を犠牲にしたものはよろしくないということを言いたいのだ。
ちなみにプレイステーションの場合、大半の人は本体のボタンは押さずにコントローラーから起動していると思うので、ぶっちゃけOKといえなくもない。稀に本体ボタンを使ったときにイラッとするくらいだ。
しかし例えば、テレワークになって一躍大人気のスタンディングデスクではどうだろうか?
この昇降操作にも物理式とタッチセンサー式がある。
個人的な意見を言わせてもらうと、タッチセンサー式は地雷だ。
ふとした瞬間にちょっと触れただけで動かれるとかなりのストレスになる。
もちろんそれを防ぐロック機能も大半のモデルについているが、そのロックのための時間がそもそも無駄なのだ。(解除の手間もかかる)
物理ボタンなら自分でボタンを押し込まない限り、動くことはない。
スタンディングデスクは物理ボタン一択というのが自分の意見だ。
(あと障害物センサーの有無も大事)
とはいえ、もちろん全部が物理ボタンになってほしいわけでもないし、
つまりは適材適所でお願いしたいということ。
メーカー側もデザインとコストの兼ね合いで苦心しているとは思うし。
いちユーザーとしては、ストレスのない製品に囲まれて過ごしていきたい。
ただそれだけである。
購買意欲を煽る広告が溢れる年末。
本当に欲しいのか、本当に便利なのかを考えて商品を選んでいこう。