【リハビリ病院】『3時間リハビリできると言ったな？ あれは嘘だ』【診療報酬改定】
いよいよもって迫ってきたリハビリ病院への転院。
次の仕事をどうしたらいいのかは一向に見えてこないが、兎にも角にも自分の左足を治すのは大事なことだ。
今いる病院からリハビリ病院へと移れば、リハビリ時間は3時間になる。3倍だぞ3倍！！
足の回復もきっと早くなることだろう……！
まあ一番期待してるのは個室生活なんだけどね！！
そんな自分のもとに、とある情報が舞い込んできた。
それは、「3時間のリハビリは出来ないよ？」という情報である。
（えっ…？）
その背景には、『令和6年度の診療報酬改定』がある。
この改定の結果、回復期病棟（リハビリ病院）においては『リハビリの質と効果の明確化』がより厳しく監視されることになった。
「そのリハビリ本当に効果あんの？」
「本当にそれリハビリによって改善してんの？」
「ADLが6単位と9単位じゃ変わらないよね？」
厚労省から盛大にツッコミを受けた結果、今のリハビリ病院でリハビリにかけられる時間は（基本的に）1日最大2時間となったのである。
詳しい内容を見たい人は、厚労省の……
Youtubeを見よう！！ （！？）
……しかしなんというやる気のないサムネだろうか。
文字だけのサムネで視聴者が集まるとでも思っているのか厚労省は……。（呆れ）
いやすっごい再生されてる！！？
日本中の医者が見ているとでもいうのか！？
（※日本の医者の数は30万人くらい）
いやそんなことよりも、ADLだの単位だのよくわからないことを言われすぎて辛い。
せっかくなので調べてみよう。
世の中は3文字のアルファベットで略されるものが多すぎて勘弁してほしいものだが、ADLは（Activities of Daily Living）の略で、「日常生活動作」を意味するらしい。
つまり「ADLが改善した」＝「日常生活を送るために必要な動作や活動の能力が改善した」ということのようだ。
そして「単位」というのは単純に、「リハビリを20分やったら1単位」みたいな事を言っている。
リハビリはこの単位によって料金が決定されているのだ。
つまり厚労省が言っているのは、「6単位と9単位でADL改善に大差はないみたいだし、余計な保険料は払わんぞ！！」ということだ。
なにせ6単位と9単位では1.5倍も差がある。
日々膨らみ続ける日本の医療費をどうにかするべく、こういう部分でも改定をしていたんだなぁ……。
（本当に削るべきなのかはともかく）
でも本当に6単位と9単位（2時間と3時間）のリハビリでは両者の効果に大差はないのだろうか？
自分が本気を出して1分ほど検索したところ、こんなPDFを発見した。
回復期リハビリテーション病棟における訓練時間増加の効果
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjrmc/45/11/45_11_744/_pdf
これは2008年のものだが、2006年から最大9単位でのリハビリが可能になったので、それに対応して出した研究のようだ。
それとなく読み飛ばしてみると、「9単位だと6単位より効率的に治療効果が出るよ！」という良さげな結果が出たらしい。
まあそれだけだと「9単位のほうがお金稼げるからでは？」と勘ぐってしまうが、どうも6単位と9単位では医療費の点数も総訓練単位も変化していないそうなのだ。
つまり、「より効率的に治ってさっさと退院する分、9単位の方が良いのでは？」という結果が出たのである。
うーむ、これが本当なら令和6年の厚労省の改定は一体……？
まあこのあとに「やっぱりそんなことはなかったわ」とかいう論文でも出たということなのだろう。（しらんけど）
いやしかし自分は医療従事者でもないのに、なんで診療報酬改定の経緯を深堀りしているのだろうか……？
こんなことに時間を使うなら、まだ見てない相席食堂やらアニメを消費するべきだろうに！
……まあ多分、今まで「リハビリ病院は3時間もリハビリできるよ！！」と述べた記事を結構書いてきた気がするので、訂正しなきゃなと思ったのだろう。
しかし今は最大2時間なのか……。
別にベッドで自主的な運動は出来なくもないのだが、入院してるのに専門的なリハビリが2時間だけというのはやはり物足りなさを感じる。
なお厚労省が言っている「6単位と9単位でADLに大差なし！」の根拠は、めんどくさいので調べません！
（調べたところで自分の入院期間になにか変化が起きるわけでもないし…）
でもなんだかちょっとだけリハビリ関連の職に就いている人の世界を垣間見れたようで楽しかった。
医療の世界でも、こういう改定で色々あったりするんだなと。
果たして自分はリハビリ病院でどんな体験をすることになるのだろうか。
「キツすぎて2時間でほんと良かったわ！！」とかいう展開になる可能性もあるのかもと思いつつ、荷物をまとめるのだった。
いざ、新天地へ……！！
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