【喉の痛み】思わぬ再会とコロナ発症3日目の朝食【唐揚げ】
「おかあさーーん!!」
「たぁすけてーーーー!!」
「はやくほどけよぉーー!!」
いや3つ目で何となく分かると思うが、自分の叫びではない。
これは本日の朝に響き渡っていた、恐らく認知症を患っていると思われる別室の高齢者の叫びである。
(どんな目覚ましだ)
実はこの人とは一瞬だけ病室が一緒だったことがあるのだが、終始こんな感じで叫ぶうえに、耳が遠いせいか声のボリュームも半端じゃない。
そのせいで同室の別の高齢者が「うるせぇんだよ!!!」とブチギレ始め、こりゃまずいということで看護師さんにより速攻で部屋移動となった経緯がある。
それがまさかこんなところで再会するとは。
彼は恐らくは90代なんじゃないかと思うのだが、
「仕事があるんですーー!!」なんてことも叫び始めているし、これはやはり本当に認知症なのかもしれない。
ドアを閉めている自分の部屋をも容易に貫通してくる彼の発言を聞くに、どうやら尿道カテーテルに関しても何度も抜きにかかっているようだ。
ネット情報で見た、認知症の高齢者が行いがちな自己抜去というやつである。
なお自分が知る看護師さんの中でも一番穏やかで優しい人がその高齢者の今日の担当のようだが、さっきから執拗に高齢者に責め立てられていて本当にかわいそうだ。
やっぱり看護師は大変な仕事である。
仕事してくれていることに感謝しかないな……。
そんな事を考えている自分はコロナ感染3日目である。
「なんか余裕あるやん」と思った方もいるだろう。
実際熱は落ち着いており(ぶり返すかもだが)、頭痛に関しては薬さえ飲めば多少は収まる状態ではある。
しかし残念ながら喉はやはり悪化してしまった。
夜中に咳をしすぎたせいだろうが、唾液を飲みこむだけで痛い。
昨日の記事で書いたように、これは本当に昨日の夕御飯が最後のまともな食事になってしまったかもしれないな……。
と、そこに朝食がやってきた。シンプルなパン主体の朝食だ。
これはパッサパサでキツいぞ…と考えつつ、そういえばあの海外のサプリメントみたいにでかい錠剤(ラゲブリオ)も飲まなければならないことを思い出す。
こりゃあ問題ですよ……!?
そんなわけで、まだ時折聞こえる高齢者の叫びをお供に朝食を食べ始める。
ああ、飲み込むたびに苦痛が……
苦痛が……?
・・・
なんかわりと余裕で完食できた。
ここでふと、声優の下野紘が「喉が痛いときには唐揚げです!」なんて言っていたことを思い出す。
からあげの油によって喉が良い感じに保護される……のか何なのかは知らないが、効果有りとの声が多いこの説。
いや別に今回の朝食に唐揚げなんて存在しなかったわけだが、スープの油やパンのマーガリンが良い感じに作用した可能性はあるのかも……?
なんにせよ、おかげさまで薬も普通に飲むことが出来た。
『知識は身を助ける』ってやつだね……!
(いや完食してから思い出したんだけども)
そんなわけで、朝からイベント盛りだくさんで本当に飽きさせない病院である。
職場と家(寝るだけ)を往復する日々では決して手に入らなかったであろう経験に溢れているこの場所で、これからも少しでも多くの何かを吸収していこう。
そういえば看護師さんの話では、「うちの息子もコロナになったけど、なんかそんなに酷くならずに治っちゃったよ?」ということなので、自分の中に残る僅かな若さを信じたい。
なお未だに味覚や嗅覚に大きな変化は見られないようだ。
あの凄まじく高価な錠剤(ラゲブリオ)はコロナウイルスの増殖に必要な酵素を阻害するそうなので、入院中だったことでわりと早期に処方された自分は増殖を抑えられているのかも……?
このまま何事もなく病状が悪化しなければいいなあと思いつつ、この記事を書いたせいで唐揚げが無性に食べたくなる自分がいる。
でもオイリーな唐揚げを食べられるのは早くても2月だろう。
ははっ……