『絵本を逆さに読んでいた幼少期』を思い出す
ふと思い出したが、自分は子供の頃に絵本を逆さにして読んでいた。
いや、ラストからスタートへさかのぼって読んでいたとかそういうわけではなく、本を逆さに持って最初から読んでいたということだ。
いやもう、どう考えても読みにくいだろうに。
当然これは親からも再三注意を受けたのだが、自分はわりと長い期間逆さ読みを続けていた記憶がある。
当時の記憶は曖昧だが、「なんかもう逆さに持っちゃったしこれでいいか…」みたいな考えでそんなことをしていたような気がする。
正しい向きに持ち直せばいいだけだろうに。
どうやらこの頃から圧倒的な面倒くさがりの片鱗を覗かせていたらしい。
しかし冷静に考えると、ひらがなを覚えるということを考えたら本を逆にして読むのは最悪な気がする。
子供はただでさえ鏡文字を書きがちなので「し」が「J」になったりするものだが、本を逆さにしている子供は「し」でも「J」でもない謎の記号が見えているのだ。
これは文字の学習においてはなかなか問題になりそうである。
……そういえば、小学校に入ってすぐに『ひらがなどれだけ書けるかテスト』をやらされたのを思い出した。
自分は幼稚園卒業までに数多くの絵本を読んできた子供だったが、そのテストでひらがなが半分も書けなかったのだ。
いやもう一体なんのために絵本を読んできたのやら。
というか絵本を逆に読んじゃいけない実例がまさか自分だったとは。
そして当時の自分はテストのカンニングの概念を知らなかったので、前の席の子に話しかけて普通に答えを写していた。(ごめん)
そのときに「他の子ってこんなにひらがなできるの…!?」と衝撃を受けたのを覚えている。
だがひらがなテストで衝撃を受けたおかげで、その後ひらがなを速攻でマスターして、小学校に関しては成績優秀で終えられたような気もするのだ。
あのテストは採点や返却がされなかったので、もしあのときカンニングしていなければ他の子との差に気付く機会にもならなかったし、圧を受けることもなかったのだから。
そう考えると、あのときのカンニングは正解だったのかもしれない。
やっぱり焦りは成長に繋がるんだなって……。
(増長して勉強しなかった中学校と高校の末路については触れない)
というわけで、せっかくなので久々に絵本を逆にして読んでみたりしたが、別に撮れ高はなかったので詳細は記事に書かないでおく。
一応結論だけ言えば、『頑張れば読めなくはないし2回目を読む頃には慣れる』というなんとも普通な感想になった。
そしてやはりひらがなの学習には最悪だと思うので、小さな子どもを持つ親の方々は出来れば注意して早めに修正したほうが良いんじゃないだろうか。
……そういえば、電子書籍の絵本をタブレットで見る場合は自動で向きが修正されるので、この悲劇は起きないのか。
思いもよらぬ電子書籍の利点を発見してしまったようだ。
最近は「生成AI画像」&「漢字使いまくり」&「フリガナが存在しない」という対象者不明の謎絵本が増えているKindle絵本界隈。
子を持つ親の方々には質の良い絵本で子どもたちを良い感じに育てていただければと思う。
……というわけで、実はこの記事は下書き状態で放置していた。
なんで今投稿したのかといえば、年末のAmazonPrimeで突然全話無料公開になったハリーポッターシリーズを見ていたら、本を逆さに読んでいる不思議ちゃん(ルーナ)が映ったからである。
(ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 29:44〜)
調べてみると、彼女は「ルーン文字を逆さに読むとうんたらかんたら」という説を試していただけのようなので、幼少期の自分のような面倒くさがりによる奇行ではないらしいのだが、なんだか親近感が凄い。
これはルーナの不死鳥の騎士団以降の映画での活躍にも期待したいところだ。(出るのか知らないけど)
……しかしまさかこの記事がハリーポッターに繋がるとは思わなかった。
なんでもとりあえず下書きにしておけば、あれこれアンテナが反応するようになって毎日が楽しくなるのかもしれない。
そんなことを思った年始の記録なのだった。