沖縄で食べるポークたまごおむすびは、どうしてカタチが四角いの?
【1018むすび】みらい食堂?(宜野座)ポークたまご
おむすびのカタチってどんなの?と聞かれて、頭の中で思い浮かぶのはだいたい2つに集約される。
三角型と丸型だ。
これまで、1000個以上のおむすびをリポートをしてきているけれど、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、おむすび専門店などで売られているおむすびは三角型が多い。
その三角形のカタチの由来を調べていくと、古来から伝わる富士山や山岳信仰につながっていたりもする。
丸型は、家庭で作られるおむすびに多いみたいだ。
おむすびは遠足やハイキングに持っていくような機動力の求められる食べ物。そう考えた場合、持ち運んでも崩れないのはやっぱり丸型かもしれないし、真ん中に具が入ると考えた場合には、どの場所から食べても具までの距離が一定という安心感もある。
(余談だけど、ラップとアルミホイルどちらのおむすびが美味しいのかを調べたときには、アルミホイルのほうが美味しいという結果になった)
あとは、少数だけど俵型や円盤型みたいなものもある。
おにぎりに関する書籍やWEBなどを見ても、カタチについてはこのあたりしか触れられていない。
でも実は、1000個以上のおむすびレポートの中で、もうひとつの形状があることを発見してしまった!
それは・・
四角形。
えっ、四角形って。。。???
ひしもち?ワッフル?それともペヤング?
なんか、おむすびとは程遠いイメージ。
でもそれが、ある場所の、ある種類のおむすびでは当たり前のカタチになっているのだ。
どんなおむすびかって?
(タイトルにつけちゃっているけれど・・)
それは、沖縄で食べるポークたまごおむすび!!!
論より証拠!
これまでのレポートを見て欲しい!
➊A・DA・N(おんなの駅なかゆくい)恩納村
❷パーラーチキらん(羽地たまごの駅)名護市
❸シギラビーチハウス 宮古島市
❹道の駅許田 名護市
❺喰遊(道の駅宜野座) 宜野座村
●もしかして、スパムおむすびが起源なの?
どれも、四角!四角!四角!
本当に真四角なのである。
もちろん、すべてが四角というわけではない。
例えば、最近流行っているような注文してから結んでくれる系のポークたまごは、四角形ではなく、おにぎらずのようなふんわりとした形状だったりもする。
でもなぜか、沖縄で軽食を売っているようなパーラーで見つけるポークたまごおむすびは、どれも四角形なのである。
うーん。なぜだろう。
すごい気になる。
ところが、いろいろ調べても、その四角形について触れられている記事がまったく見つからない。
そもそも、ポークたまごおむすびの発祥についても、ハワイのスパムおむすびが伝わっただとか、戦後米軍基地で食べられていたランチョンポークとエッグがおむすびになっただとか、諸説があってはっきりしていない。
仮にスパムおむすびが、元だったとしても、カタチは俵型のはず・・
でも比べてみて欲しい。
スパムおむすびとは、全然違うものになっているのだ。
●なぜ四角形なのかを考える
ここからは、自分の中で考えだした説を伝えたい。
実は、最近関東でもポークたまごおむすびをよく見かけるようになった。
ブームの兆しみたいなものが、少しずつ出ていて、もしかしたら一気にポークたまごおむすびの時代が来るかもと思っている。
でも、関東で見かけるポークたまごおむすびの形状は、俵型が多い。
あるいは、おにぎらずみたいなふんわりとした形状だ。
沖縄の四角形のポークたまごみたいなものはまだ見かけていない。
俵型と四角形のポークたまごのなにが違うのだろう。
うーん。
うーん。
あっ、ひとつだけ違いがあった!
それは、ランチョンポークの使い方。
そう、沖縄の四角形のポークたまごは、ランチョンポークが大きいのである。切り方が大きいというか、面をなるべく大きくするために水平方向にカットしているのである。
ランチョンポークの大きな四角形の面を包むために、お米の形状もおのずと四角形になっていったのではないだろうか。
ランチョンポークが普及している沖縄ならではの使い方かもしれない。関東だと、高級な缶詰のイメージがあるし・・大胆に使えないのかもしれない。
しかも、卵焼きも四角形に作るほうが楽なはず!
さらには、ごはんと具もしっかりと面でくっついていて、その旨みの馴染み方も均一化できる。
そういえば、パーラーで売られているポークたまごおむすびたちは、どれもラップで巻かれていた。少し時間が経ってから食べることが前提となっていると、この味の馴染み方も重要なポイントになってくるはずだ。
つまり、大きな四角形のポークとたまご。その面と味わいを最大限に活かしていくために、四角形のおむすびができたのではないだろうか。
たしかに、沖縄でも他のジューシーなどのおむすびのカタチは山型や丸型だったりする。四角いおむすびは、ポークたまごだけなのだ。
やはり、ランチョンポークという具に特化していったた結果、この形状に落ち着いたという説が正しいような気がしてくる。
このあたりは、ぜひ、いろいろな方の話を聞きたいなあ。
なんか四角いポークたまごおむすびが食べたくなっちゃたぞ。
ということで、ここからは、新たなポークたまごおむすびのリポート!
❻みらい食堂 宜野座村
道の駅宜野座に併設されている沖縄そばのお店があった。
じゃがめんというジャガイモを使ったこの地域独自の麺が食べられるらしい。
でも、お店の名前がないなあ。
スマホで調べてみると、みらい食堂という名前らしい。
ところが・・
道の駅のホームページや宜野座村の観光ページから、なぜかこのお店の情報が消えていたのだ・・
しかも、こんな一文を見つけてしまった
みらい食堂は、 令和4年4月18日をもって 閉店いたしました。
いや、ゴールデンウィーク中に行ったのよ。
ほら、ちゃんとお店も営業していたし・・
もしかして幻!?
たぶんゴールデンウィークに合わせて、特別にオープンしていたのだろうけど。詳細は不明。
カウンターにポークたまごおむすびを発見!
お店の方に聞くと、青菜ときんぴらの2種類らしい。
きんぴらのポークたまごおむすび!
やっぱり四角形!!!
かなり大きくて、ずしりとくる。
ポークやたまごも溢れんばかりに入っている。
ガブリ。
ああ、いい。
大きくカットされたランチョンポークの旨み。
飛び出すように大きい卵焼きの甘味。
そして、甘辛く煮つけられたきんぴら。
これらが、ごはんといったいとなって、口の中に押し寄せてくる。
四角いポークたまごおむすび最高~
独自の食文化が発達している沖縄。
もっともっと、いろいろなものを食べてその魅力を知っていみたいぞ。
もう、ちむどんどんするさー