昭和七年(1932年)ごろの、秋田県のある教室での授業の様子を、作家の高井有一氏が、小説の中で再現したものを以下に引用します。教師・鈴木は、実在の人物です。当時、時間割には「綴方」の時間がありました。現在、作文や綴方を書く公式な時間割はありません。そういった時間割は文科省が定めています。
しかし、こういった授業は、現在も心ある生活綴方教師によって受け継がれています。この夏(2024年)の、全国作文教育研究大会でも、引用のような心ふるえる報告を聞きました。
私はこの高井有一の小説の数ページに生活綴方教育の「源流」を発見し、嬉しくなりました。その嬉しさは、そのままそのページをキーボードで打ち直す意欲になりました。そして雑誌・北方教育の復刻版をAmazonで検索して、購入してしまいました。決して安価ではありませんでした。
鈴木正之の実践記録や論文があれば、早速読んでみたいと思いました。北方教育社同人の成田忠久や佐々木昂、加藤周四郎らの熱量を早く感じとりたいと思いました。また別の記事で、紹介できればと思っています。