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土(tuchi)
2022年8月26日 18:53
前回はこちら第一話はこちら襲撃 僕たちが振り向くと、後ろにアハトがいた。 それも、武装した状態で……凄まじい殺気を放ちながら。「八戸……なんのつもりだ」「今日一日、遠くから見させてもらったよ」 小さな銀色の蝶がエーリュシオンの髪から離れていった。「いつの間に……。お前またストーキング……」「これが神そのものであれば誓ってしないさ。神の身体を乗っ取る不届きな悪霊め…
2022年8月19日 20:54
第一話はこちらから前回はこちらから1998年12月31日 私は、ずっと見ていた。 あの大きな逞しい背中を。 あの狂気に染まっていく優しい眼差しを…… どうしても救いたかった。 決して振り向いてくれなくても。 例え、彼を裏切ることになろうとも。 千年、私は待ち続ける。 大晦日でゆっくり『なんか、変な夢見てさ~……』「どんな?」『こう、戦記物で王様にずーっと
2022年8月12日 20:41
前回はこちら第一話はこちらクリスマスの約束 数日して、クリスマスの朝、教室で。「今日はクリスマスか……」 何気なく僕はそう呟いた。「おーおー、お前も俺たちクリボッチ組の仲間入りだな!!最近ずっと一人でいるもんな!!」 男子生徒のひとりが声をかけてきた。「うるせー、元々僕はそんなもん嫌いだ」 ふと、横から視線を感じた。「……タリム」『……』 タリムは無言で視線を
2022年8月5日 20:23
前回はこちら第一話はこちら1998年12月 カーティス撃破後。 二週間ほどして傷が回復したタリムが博士の指示でカーティスが守っていた隕石を調査した。 内部はただの空洞でテンタクルズが複数いた痕跡はあったが、これといった目ぼしい発見はなかった。 僕はその間黙々と身体を鍛えながら、自分の出来ることを探していた。 タリムは、さすがに気落ちしているのを隠し切れないでいた。~~~~