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華麗なる怒れるスペシャリストたちの脱獄劇!
「いつだってやめられる 名誉学位」
イタリア映画祭で初めて「いつだってやめられる」を見たのが2015年。去年は続編が上映されて、その度に大笑いしてきた。そして、今作は、その完結編。
神経生物化学者のピエトロ・ズィンニをリーダーに、不遇な研究者たちが集結した素人ギャング団はスマートドラッグの製造に成功。(←第一作)
その腕を買われて警察から秘密裏にドラッグの蔓延防止という真逆のミッションを与えられる。(←第二作)
それをクリアかと思いきや、新たな強敵が出現。強敵はヤバい犯罪を計画していて、窮地に立たされるズィンニたちは、それを防ぐべく知恵を絞り奔走する。(映画祭公式サイトより転記、多少加筆)
とにかく設定が素晴らしい。キャラの濃い面々が絶妙なテンポで繰り広げられるドタバタコメディ。だけど、そこに下品さやクドさはなく。むしろ「安心して」笑える感じ。たまにそういう映画を見たくなる。でもハリウッドじゃ表せない、その感じ。いわゆるハリウッドスターがコメディ作品として出るあのわざとらしさは一切ない。うまく言い表せないけど、そんな感じ!
でも本作だけを見るのではあんまり面白さはわからないかも。最初から見て初めて、面白さが伝わるかなーとは思う。
ピエトロがどういう人で、彼の仲間たちがどんな分野のエキスパートなのか。研究者が不遇の地位にあるのは、どこの国も同じようだ。私はそういう立場ではないけど、彼らにめちゃくちゃ共感したし、ある種の世相を表しているんだと感じた。現に世界中の研究者たちから拍手喝采だそうで、たしかにどんなに成績優秀でも研究成果の出せない彼らに対する待遇は、年々厳しくなっているのだと。
たしか今関西では第一作を上映してるとこです。なぜか「いつだってやめられる マスタークラス」という第二作の方が先に公開されちゃって。しかも邦題は「いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち」です…。
本作だけでのレビューと書こうとすると、どうしても全作品に言及することになってしまうけど、それは多分もともとは続編を作るつもりはなかったのかなって。第一作だけで完結してたと思ったもんね。
上記は去年書いたレビューです。
全然レビューになってないけど、今回はこれまでで一番の強敵(とはいえ、同じ研究者だし、ある意味同じような辛さも抱えている)と戦いを繰り広げ、ホンマかいなと思える「知力」を再結集して、脱獄までしてしまう。で、最終的にはハッピーハッピーで終わると思いきやなんだかホロリときてしまう。
ピエトロ役のエドゥアルド・レオーはもっと日本で売れていいと思うな。ハリウッドとか出て行ってほしくないけど、今のイタリアを代表するコメディアンだと思います。
まぁ四の五の言わずに三作連続して見れる機会があれば、是非ご覧ください!
2018年54本目。イタリア映画祭にて。
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