光電効果って要するに何なん？
光電効果って要するになんなん？という人が結構いるのでは。
なんかいろいろグラフが出て来て計算させられたりするけど結局、何が言いたいの？
金属に光を照射すると電子が飛び出します。これが光電効果
で、その電子が飛び出すかどうかは光の強さ（単位面積あたりの仕事率）に依存しそうですが、そうではなく光の振動数がある値を超えているかいないかに依存します。
いくら光を強くしてもある振動数以下では光電子は飛び出さない
いくら光が弱くてもある振動数以上だったら光電子は飛び出す
なぜか？というのが光電効果の問題意識です。
光が単なる波動なら光の強さを大きくすれば光電子は飛び出すはずです。でもそうはなっていない。
これは、古典物理学では説明できない現象がある、量子力学という新しい物理学を用いる必要がある、ということを意味しています。
アインシュタインが光電効果を光の粒子性から説明することを提唱しました（この業績によってノーベル賞を受賞）。これが量子力学の幕開けとなったのです。高校物理の『原子』の単元は量子力学の触りだったわけです。
光が波動としてエネルギーを渡すのではなく、1個の光の粒子（光子）が1個の電子を弾き出す
───アインシュタインはこのように光電効果を説明しました。
なんとなく、教科書に光電効果という項目が載っているなぁ、公式を暗記しよう、という姿勢ではなく、次のことを頭に入れましょう。
“古典物理学に従えば光を強くしたら光電子が飛び出すはずだが、光をいくら強くしても光の振動数がある値以下なら光電子は飛び出さない。これは古典物理学の限界を意味している”
これが高校物理の光電効果の単元が言いたいことです。しっかり理解しましょう。
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