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【高校化学】共洗いする理由の模範作文

大学入試で“共洗いする理由・しない理由”を問われることがあります。

今回は、その作文をできるようにしておこう、というのがテーマです。

まず、

共洗いする実験器具
・ホールピペット
・ビュレット

共洗いしない実験器具
・メスフラスコ
・コニカルビーカ

裏技として、共洗いする器具は末尾が「ト」というのがあります

ホールピペッ“ト”
ビュレッ“ト”

それで、共洗いとはなにか?と言えば溶液で実験器具を洗うことです。溶液で洗ってから実験をするんですね。

なぜそんなことをするのか(これ、把握してない人けっこういる)。

実験をしようとするときに実験器具がまだ乾き切っていないということがあるんです。実験が終わったら蒸留水で洗って干すわけですが、次の実験までに十分乾かなかったということです。

このまま実験すると実験結果に影響を与えてしまいます。どうするか?

熱で乾かす…というのはダメです。実験器具が変形して正確に計量できなくなるからです。これも覚えておきましょう。

ひとつひとつ用いる器具について調べてみましょう。

まず、メスフラスコ。メスフラスコで溶液を作るのだから、この段階ではまだ溶液がないので、共洗いしようにもしようがないのですが、仮に共洗い可能だとして話を進めましょう。

メスフラスコに正確に測った試薬を入れ、標線まで水を注ぎます。水を注ぐのでメスフラスコは濡れていても問題ありません。だから共洗いはしません。

逆に共洗いしてしまうと、溶質の物質量が変化してしまうので、正しい実験結果が得られません。

次は、コニカルビーカ。

コニカルビーカを共洗いしてしまうと、溶質の物質量が変化するので、滴定終了までに滴下する量が変化してしまいます。これでは正しい実験結果が得られません。

だから共洗いしてはダメです。

水で濡れていても、溶質の物質量に変化がなければ、滴定終了点までに滴下する量に変化はないので問題ありません。

メスフラスコ、コニカルビーカは溶質の物質量が変化しないことが大切なんですね。

次は、ホールピペット、ビュレット。

この2つを濡れたまま共洗いしないで実験すると、付着した水によって溶液の濃度が変わってしまうので、滴定終了までに滴下する溶液の量が変化してしまいます。これでは正しい実験結果が得られません。

共洗いすることで溶液の濃度が変化するのを防ぎます。

メスフラスコ、コニカルビーカは溶質の物質量が大切でしたが、ホールピペット、ビュレットは溶液の濃度が大切なんですね。

まとめ

メスフラスコを共洗いしない理由

あとから水を注ぐのだから水で濡れていても構わないから(あるいは、溶質の物質量が変化してはいけないから)

コニカルビーカを共洗いしない理由

溶質の物質量が変化してはいけないから

ホールピペット、ビュレットを共洗いする理由

溶液の濃度が変化してはいけないから


共洗いは入試で頻出なので、サクッと作文できるようにしておいてください。


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