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教科書の範囲外の問題は答えが問題に書いてあるサービス問題

入試化学で高校化学の教科書の範囲外からの出題があります

例えば次のような問題です

数研出版化学重要問題集より

イオン結晶の構造が3通り挙げられていて、イオン半径比によってどのような構造をとるか考察せよ、という問題。これは教科書には載ってない問題です。

ああ、それなら知っているよ、という人も多いでしょう。

しかし、そういうことではないのです。教科書の範囲外の問題が出たらどのよう対応するかという話をしています。

高校化学では学ばない教科書の範囲外の問題が出題される場合、必ず問題文に丁寧な誘導がつきます。必ずです。知らなくてもその場で考えれば解けるようになっています。

したがって、あっこれ高校では学ばない問題だ!と思ったら、問題文の誘導をしっかりつかまえることが必須になります。

教科書の範囲外の問題には必ず問題文にヒントがあります。私は教科書の範囲外の問題は問題文に答えが書いてあるサービス問題だと思っています。

分からない場合は問題文を繰り返し読んで答えがどこに書いてあるか探すというのがこの手の問題の作法です。

先程のイオン結晶の構造の問題だったら

ここに答えが書いてあります。

陰イオンどうしが接触しない、より多くの相手イオンと接する

ここさえ見落とさなければ別に予備知識がなくても問題は解けます。

答えが書いてある、とはこういうことです。

知らない問題だから捨てよう、という生徒がいますが、それはサービス問題を捨てることです。にもかかわらずそういう生徒が多い。逆に言えばここはライバルに差をつけるチャンスです。

この手の問題を知らなかったから解けなかったんだと済ませてしまう人がいますが、そういう反省は正しくありません。

また、大学入試で出題される可能性のある事項をすべて教えて欲しいという生徒がいるのですが、それは発想を間違えています。

出題者の意図は、すべて知っているかを問うているわけではなくて、問題文の文脈を正しく読み取り、その場で考えて正しい答えを導くことができるか、という読解力・思考力を問うているのです。

対策としては、出題者の意図を汲んでその場で考える能力を養うという視点が必要になります。読解力と思考力を養うことですね。普段から論理的な文章に接して執筆者が何を言わんとしているのか考える習慣にすると良いでしょう。科目を問わず教科書の文章などが適切だと思います。

教科書の範囲外の問題はサービス問題です。確実に得点しましょう。


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