#7. 6curryについて調べてみた
最近twitterで見かける6curryについて調べてみました。
手がけるのはクリエイティブ・カンパニーのNEWPEACE。当初は店舗を持たないデリバリー専門のゴーストレストランとして事業を開始。現在はさらに発展し、新しい形態のお店へと進化しているようです。
詳しく見ていきましょう。
ゴーストレストランとは:実店舗を持たず、オンラインデリバリーのみでサービスを展開するレストランのこと。海外では、複数のキッチンを抱えた「ゴーストレストランのプラットフォーム」をつくる流れも。
2017年時点で日本国内の外食産業のデリバリー市場規模は4039億円。
前年比で11%増(NPD Japanの2017年発表)
https://www.businessinsider.jp/post-180057
#10. ゴーストレストランは食の'DtoC'となるのか?
https://note.mu/ttt_ttt/n/nd44dc9535924
1 これまでの経緯
2017年7月
プロジェクト発足
2017年12月
「Uber Eats専門店」のゴーストレストランとしてスタート
2018年9月
クラウドファンディングを経て、リアル店舗となる「6curry KITCHEN」をオープン
食べるだけじゃない。一緒に作ってみんなが混ざる『6curryキッチン』始めます!https://note.mu/6curry/n/ne7104d2389d0
2 コンセプト
リアルなお店を持つ段階で、コンセプトがバージョンアップしています。
初期
“女性が楽しめるカレー”
いつでも、どこでも、“女性が楽しめるカレー”を作りたかったんです。「なぜ、カレーなのか?」とよく聞かれるのですが、この誰もが好きな食べ物が、長い間アップデートされていないことが6curryの生まれるきっかけとなりました。
(中略)
私にとってカレー屋は、ラーメンや牛丼以上に、1人では入りにくい場所だったんです。そこで、「女性のためのカレーを作ろう」という意見が挙がりました。
https://exp-d.com/interview/2968/
現在
“みんなを混ぜる、みんなが混ざる。”
「できあがったカレーを食べてもらう」だけではなく、「新しいカレーを一緒に作る」体験もシェアする場所にしていきたいんです。
(中略)
ここ(6curryKITCHEN)は「みんなで作る場所」だと思っているので、みんなが欲しいものは、みんなで選ぶスタイルにしたいんです。会員さんと一緒に6curryのコミュニティを作る。そういう体験自体をお客さんに提供していきたいと思っています。
https://exp-d.com/interview/2968/
カレーという商品のコンセプトから、カレーを通したコミュニティ作りへとコンセプトのレイヤーが変わってます。”KITCHEN”という名前も、人が集まる場所のイメージがしますね。
コミュニティという点では以前みた「ソーシャルランドリー」と近いものを感じました。コミュニティづくりはキーワードですね。
3 商品
コンセプトの “女性が楽しめるカレー” が形になったのが、サラダ感覚で食べるカップカレーです。ジャーサラダのような野菜とカレーが多層になった見た目もおしゃれなカレー。価格は1280円(Uber Eatsサイトより)。
確かにありそうでなかった、新感覚のカレーです。
メインの商品はCUP CURRYです。
カレーライスでありながら、野菜たっぷりで炭水化物は少なめでヘルシー。カレーライスが持つ、カレールー(小麦粉+油)と白米(炭水化物)というイメージを変え、罪悪感なく食べられるカレーを作りました。
オフィスでも周囲の目を気にせず食べられるカレーが欲しい、
炭水化物や油をたくさん摂りたくないけどカレーは食べたい、
美容や健康にいいものがいい、
そんな要望に応えるカレーです。
https://note.mu/6curry/n/n743717d55a5f
4 メインユーザー
20代から30代前半のトレンドに敏感なミレニアル世代。
(https://www.businessinsider.jp/post-180057 より)
コミュニティ軸でみると、
・食への関心が高い
・カレー好き
・人に関心がある
・おしゃべり好き
といった人たちでしょうか。
5 事業形態
・デリバリー (uber eats)
・フードトラック
・ケータリング
・会員制レストラン
・各種イベントの実施
会費は月3000円で、1日1回無料でカレーが食べられます。
noteやtwitterをみるとイベントの実施に力を入れているようでした。
イベントの内容はチャイやフルーツサンド、味噌、すしと何でもありの世界。1日店長として他業態、他業種の人を招いたり「いろんなものを混ぜる」のコンセプトを体現しています。
また、
長期的には会員さんだけでなく、全国の農家さんや職人さんたちとのコラボレーションを増やしていきたいと思っています。
とあり、ここからいろんな食文化が拡がっていくといいですね。
6 情報発信
お店に行った人やデリバリー、フードトラックで買った人がSNS上にあげ、口コミで伝播しているようです。会員制やデリバリーに限界があることも含め、情報が広がりすぎないようにしているのかなと思いました。興味のある人だけに伝わればいい、といった割り切りを感じます。
7 まとめ &感想
<コンセプト> <商品/サービス>
女性が楽しめるカレー → カップカレー
↓
みんなが混ざるキッチン → お客さんを巻き込んだイベント開催
カップカレーも「サラダとカレーが混ざったもの」と考えると、軸となるコンセプトは「混ざる、混ぜる」といったところでしょうか。なので、お店ができコンセプトが変わった後でも、あまり違和感を感じません。
実店舗を持った今は、「ゴーストレストラン」よりも「ソーシャルキッチン」といったほうが近いように感じます。
お店は会員制でクローズド、情報はSNSでオープン。
ほんとに好きな店は人に言いたくないといいますが、人に自慢したくなるお店という感じがして、それはスタッフの皆さんやお客さんのお店への愛がにじみ出ているからでしょう。
これからどのように展開していくのか楽しみです。
※明日、3/15に新規会員を受け付けるオープンデーを開催。場所は非公開なのでと言わせくださいとのことです。
////////////////////参考記事////////////////////
客席なしの「ゴーストレストラン」。オンラインデリバリー専門店が続々
https://www.businessinsider.jp/post-180057
新作カレーを待つ? それとも作る? 新時代のカレー屋「6curry」の会員制店舗に潜入!
https://harumari.tokyo/11911/
「自由な料理を通じて、世界の人とアイデアを混ぜる」 女性が求めるカレーを生み出した6curryが次に狙うこと
https://exp-d.com/interview/2968/
食べてもらうだけの店舗じゃない「新しいカレーを一緒に作る」場に——6curryが実践する顧客を巻き込んだコミュニティづくり
https://exp-d.com/interview/2983/