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ロンドンで免許を取った話③マニュアル車試験で撃沈したワケ
■恐怖のRoundabout
ラウンドアバウトをご存知だろうか。欧州では土地が有り余っているからか、日本だったら信号機があるような交差点が、グルグル廻る丸い道路になっている。大きさは、小さな丸から、巨大な丸まで。
初めて路上に出てこのラウンドアバウトに出くわすと、まずどっちの方向を見て、何に気をつけて、どのタイミングで駆け抜けたらよいか、大混乱。
イギリスなら日本と同じ左側通行なので、右からやってくる車の気配に注意を払いながら、途切れたときに突っ込んでいく。
イタリアだと右側通行だから、今度は左側から猛スピードでやってくる車を辛抱強くいざないながら、途切れた瞬間にアクセル。
■Youtubeでイメトレ
教官が隣に乗っていれば、遠くまで見て進入のタイミングを教えてくれるが、ひとりで運転しなきゃいけなくなったら、このラウンドアバウトに近づくたびに全身の神経を尖らせることになる。
イメトレに役立つのが、Youtubeでラウンドアバウト攻略法を教えてくれる動画。これでかなり助かった。
■超キビシイ試験
ラウンドアバウトを攻略してからも、坂道での縦列駐車、角をバックで曲がる、歩行者のいる交差点の通りすがり方、などイギリスの試験はかなり厳しい。
日本の教習所では、縦列とクランク、坂道発進くらいは念入りに習ったけれど、全く通用しないくらい、細かくバッテンを付けられるのだ。
しかも、助手席に座っている試験官に真横で減点されていくので、運転しながらも何か記入されるたびにハラハラし続ける。
■試験1度目は不合格
1度目の試験官は白髪の気難しげな老人で、緊張でカチコチに固まっていた私のこころは更にフリーズ。
初めて会うブリティッシュアクセントの老人と、2人きりで20分過ごすだけでも難関。そこにマニュアル車の運転がプラス。
試験場の駐車場から出る際に「細い道のど真ん中を通った」という理由で一発不合格。この減点は、危険運転行為とみなされて一撃。
悲しいのは、20分近くの試験を心臓に悪いほどの緊張感で乗り越えたのに、実は出だしですでに不合格だったことを、試験後に伝えられること。
その場で停車させて欲しかった旨を申すと「気を乱して暴走したりする恐れがあるため、最後まで走らせる」と言われ、たぶん日本なら暴走なんかしないで大人しく従うよなぁとお国柄を感じ。
■2度目でようやく合格
この試験の感覚を忘れないうちに2度目の試験を受けたかったのと、教習代を少しでも浮かせるために、2回目の予約も辛抱強く、なるべく早いキャンセル枠を探した。
2回目は若い試験官のお兄さんで、初めから会話も弾み、前回の撃沈話をしつつ多少の開き直りも相まって見事合格をいただいた。
試験官との相性って、20分も2人きりで密室状態だときっと自分がイマイチと思っているのが相手にも密に伝わっていくので、これはもう巡り合わせの運だなと思った。
若いお兄さん試験官でラッキー!
減点方式だから、多少目をつぶってくれたりするのも、人間だからきっとあるしね。
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◆今日の使ってみたい英語フレーズ◆
Roundabout is considered to be the most cost-effective junction design.
ラウンドアバウトは、最も費用対効果の高い交差点のデザインと考えられている。
信号待ちが無いフローな交差点なので、
・渋滞が減る
・災害時に信号が動かなくても車の流れが閉ざされない
などメリットがたくさんあるようだ。アメリカや東南アジアでも巨大なラウンドアバウトが存在するが、やはり日本のように国土が狭い場合は、信号になるんだろうな。