AIでまとめたデータを送ることについて

AIの力を借りれば、たくさんの意見をまとめることができます。私は、授業や研修で生徒の意見をまとめるのに、AIを活用しています。100人以上の参加者が張ったMiroの付箋を数秒で分類整理し、同じような意見をまとめていくスピードは圧巻です。

しかし、こういったとき、まとめた意見を送ってはいけないのではないかとふと思い至りました。
AIの文章はAIの判断でまとめられるので、本来受信者が必要としていた情報が切り取られる場合があります。また、まとめる人がAIと対話していく過程でまとめる人の興味によって、結論が導かれていくことになるのです。
AIとのやりとりは、複数回行うべきであると思います。そして、最終的に得る結論はやり取りの過程によって個別最適化さる場合が多いようです

以上のことから、これからは情報は発信者側がまとめるのではなく、受信者側がまとめるのが良いのだと気づきました。AIと活動することがもっと社会に浸透したら、データをまとめて送るのではなく、データを送る。それに自分なりの解釈や結論と、その結論を得るために、特に重要だったプロンプトをキーワードとして添付する。そんなやりとりが当たり前になるかもしれません。

これは、誰かがまとめてくれたものより、自分で調べたいことに価値がある、調べることができるようになったんだと多くの人が気付き、できるようになった結果起こる、もう少し未来の話です。
今のAI格差がある状態では、AI力のある人にまとめてもらった方がいいかもしれません。ただしその場合、AIと活動できない人は、そのバイアスがかかった記事を受け取るしかないでしょう。
このとき「AIを使わないであなたがまとめて!」は、ちょっといただけないですね。それは中身は大して変わらないうえに労力だけが増えています。
「10Km先の駅まで迎えに来て!ただし、車があるけど、走ってきて!私が車運転できないから!車の仕組みよくわからないから!」と言っていることはきっと同じです。

誰かの興味によってまとめられた結論は、その先に進むとき、元のデータを参照できません。

授業や研修で先生がや講師がまとめを提示するのではなく、
「今から5分時間をとりますから、意見を打ってください。」
「出た意見をもとにAIと対話する人は対話してください。」
「新たな気づきがあった人は、こちらに入力してください。」
みたいな流れが常態化するのかもな、どこかではしているのかもなと感じました。

とりあえず、今度、私の授業ではそうしようと思いました。

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