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2021年のふりかえりと2022年に向けて
今年もついに大晦日。2021年もあっという間に過ぎ去っていきました。個人的なふりかえりはFacebookに行うので、ここではキーワード的に2021年のふりかえりと2022年の展望を。ちなみに来年は年男であります。
2021年はこんな年でした
って表題にしたけど、何したのかもすら記憶にないくらい。
1月:九州移住ドラフトで下関市から1位指名を受ける。今思えば、ここから2021年の動きが決まった気がする。
2月:地方行脚スタート。下関、日田、うきはの3地点を複数回訪問。日田でのつながりがゼミのポップアップコーヒースタンド「BESIDE COFFEE STAND」を生み、うきはでのつながりが12月に花ひらくことになる。娘氏の塾通いスタート。
3月:移住ドラフト関係で言えば、鹿島、高千穂、枕崎への訪問へとつながる。さらに漁業会計の研究立ち上げとして長崎への出張も解禁。ゼミ9期生(現3年生)の日帰り研究会で下関へも行った。
4月:初めて宮崎県小林市、同西諸県郡高原町へ訪問。移住ドラフトのクライマックスシリーズで高千穂へ向かうも、赤キップを頂くことに。厄落とし。初めての単著『経営管理システムをデザインする:中小企業における管理会計実践の分析』を上梓。
5月:比較的余裕のある生活。著書に注目してくれた投資ファンド氏との出会い。6月に向けてスタートアップ企業の経営管理システム(Management Control System)のインタビュー調査の仕込み。
6月:スタートアップ企業への調査を短期間で連続して実施。これまでは比較的スピードの遅い中小企業を対象にしてきたが、スタートアップのスピード感、課題感にどこまで対応できたか。著書を書いて頭が整理されたことで、自分なりに少しだけ自信を持てるようになった。商学部第二部の迷える4年生2人を連れて柳川・大川へ。
7月:緊急事態宣言が明けて少しだけ動き回れるようになる。怒涛の柳川・大川訪問の繰り返し。月末には再び小林を訪問。ゼミ3期生OBと人吉で再会し、過酷な事業再建物語を聞く。
8月:ゼミ10期生(2年生)が本格始動。ゼミ生運営のカフェ事業で長崎県島原市に。雲仙では風光明媚なコワーキング・スペースを訪問。また行きたい。月末は創業体験プログラムの準備で鹿児島県枕崎市、宮崎県小林市を再び訪問。オリンピック前後で最も新型コロナウィルス感染者が増加していた時期。オンライン講義の撮影で久しぶりに新潟県柏崎市へ。
9月:学会シーズンもほとんどオンライン。後期が始まるがしばらくオンライン。もどかしい時期が続く。
10月:鹿児島で講演。ゼミ卒業生と枕崎、頴娃、指宿と訪問するが、足が腫れ上がりほとんど歩けない状況に。帰福後、入院。人生初体験。時代は大きく変化。オンライン講義で休講はほとんどなし。お引き受けしていた研修もオンラインでクリア。23-24は創業体験プログラムのクライマックス「鳥飼八幡宮カレーフェスティバル」での出店。10期生3日間で売上50万円を達成。勢いがついたら止まらない。
11月:財務管理学会において学会賞を頂くことができました。研究者としては著書を書き、賞を頂けたことで1つステップを踏めたと思います。師匠、両親を初め、応援してくださった皆様へのご恩返しができたかなと。漁業会計の調査のため対馬へ。ずっと会いたかった漁師兼起業家と意気投合。広島県呉市を訪問して、100億円で会社を売却したおばちゃんから「私の頭の中を論文にして」と依頼される。以後、なかなか進んでいない。
12月:宗像市大島の一棟貸しの宿に宿泊。大分・別府で開催された学生によるピッチイベントで知り合った学生がゼミに遊びに来るようになる。卒業論文も無事執筆。講義を終えた年末からバタバタ。日田とうきはに拠点を設置。福岡県飯塚市で新たな活動がスタートしそう。
あと、ネットメディアにも取材を受けましたね。前編はこちら。
後編はこちら。できればこの表題にはして欲しくなかった(笑)
今年のテーマは京都大学出身で南極探検をリードされた西堀栄三郎先生の「勇気は自信に先行する。経験が勇気を作る」だったけれども、この通り動くことはできただろうか。この大晦日になっても今年の自分の活動を振り返ることはできない。
一体自分は何のためにこんなことをしているのかがよくわからなくもある。ま、自分の価値は自分が創るものであり、わかる人にはちゃんと伝わっている。それで良い。
それでも、「都市で育てて地方に還す。小さくてもキラリと光る」という自分なりの活動方針めいたものは少しずつ見えかけてはいるけれども、果たしてどうなることやら。
とりあえず研究者として為されるべきこと=単著(研究書)を書いたし、学会賞も頂けたし、この1-2年続けてきた新型コロナウィルス下における逆張り=地方とのつながりを構築していくことはできたのかな。そういう意味で2021年は一定の成果を出すことができたとは言えそうです。
2022年に向けて
本来的な仕事である研究については展望が全く見えていないのだけれども(苦笑)、ここでも何度か書いてきたように中小企業経営者の企業家精神(アントレプレナーシップ)発揚の1つの形態として新規事業への進出や大規模設備投資の意思決定がどのようなプロセスを経て決まっていくのか、その目付けがどのように行われているのかについて研究をしていきたいとは考えている。
これを進める上で、2021年は何人かの経営者とお話をする機会に恵まれ、少しだけでもアイデアを形にできそうな準備はした。が、全く方針は見えない。敬愛する先生からは書評で「規範的な理論を」と求められていることもあり、これにしばらく取り組むことになりそう。2021年3月に一度やりかけたけれども、著書の発刊、その後の新型コロナウィルスへの対応をしているうちに全く手をつけることができなくなってしまった。
加えて、企業家教育で論文を書きたい。女子商や創業体験プログラム(創P)の実践知が十分に蓄積されてきたところに、これを形式知にしていかなければならない。恐らく、これを論文にし、転移可能な形で知識化することによってしか次のステージに上がることができない。できれば英語で書かねばならない。が、その力量が自分にないこともわかっている。もどかしい。
次に、教育面ではこれまでの「管理会計(金勘定)×アントレプレナーシップ×マネジメント」を進めるための道具立てである①創P、②社会課題をビジネスで解決するプロジェクト、③福岡女子商業高校(女子商)での企業家教育は継続する。①と②はある程度メドがついてきたが、③はまだまだ改善の余地あり。3年間取り組んで何を教えるべきかというカリキュラムは構築できたものの、教えたいこと、伝えたいことはたくさんある。
また、②と③に関連して言えば、関係各位からご縁を頂いて、2022年は壱岐と大分県佐伯市での活動がスタートしそう。
特に、壱岐では地元高校との連携が進む可能性がある。女子商で行っている企業家教育のショートバージョンとして、2021年末には日田で地元高校生7人(1学年100名程度の生徒さんに声かけして7人の参加は結構な打率だと思う)が参加してワークショップを開催し、実際に高校生が企画開発、商品化、販売、決算までを行い、高校生からは「今後も関わっていきたい」とのコメントをもらえた。これを壱岐にも展開したいというのが2022年の1つの目標。
地域で活動するには拠点が必要。2021年は年末に直接交渉をして、大分県日田市と福岡県うきは市に拠点ができた。
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また、同じく福岡県飯塚市では商店街を中心に活動が進みそう。まだ調整するべきことは多々あるが、未来への展望という意味では極めて明るい機会が得られそうだ。
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これまでにも枕崎、小林と活動を行ってきたこともあり、こうしたところも拠点化を進めていきたい。「福岡大学の飛田ゼミです!」と言えば、そこを拠点にさまざまな活動をできる場所。これを九州各地、少なくとも各県に1箇所ずつ作りたい。そして、学生たちがゼミで学んだ企業家精神を発揮する場所として、そうした街の人々と連携しながら形を作っていくような姿を構築したい。
もちろんプロジェクトでお世話になっている企業さん、学校にもご協力頂いて、ゼミをハブにいろいろな人をつなげていきたい。オープンイノベーション!
2021年はその足がかりを構築できたので、2022年はそれをさらにブーストする1年にしたい。
最後に、少しは心穏やかに生活できる環境を手に入れたい。好きなことをやっているように見えるだろうし、少なくとも好きなことはできている。が、それはある種の逃避行動であり、ここ1-2年でこの裏で全くうまくいかない自分の人生にとっては大事な出来事を振り払うためにやっている部分がある。幸い学生たちが面白がってやってくれてはいるが、これが彼らの幸せにつながるかどうかはまた別問題。だから、彼らには私を踏み台にして、自分の人生を自分で生きる選択をしてもらいたい。
その意味で、こうした地域との活動とは別に、来年は若年性認知症を持つ方々の支援プロジェクトや今年もやっていた女子高生向けの性教育(生理や妊娠、ワクチン接種についての問題)にもチャレンジを続けたい。そうやって社会との接点を作り続けていくことが、今の自分を生かすエンジンにもなっているとも言えるから。
というわけで、皆さん良いお年を。そして2022年もよろしくお願いします。