2021年 読書感想 「僕が夫に出会うまで」
普段、ときどき読書をするのですが、「うーん、読んで終わりっていうのも勿体無いというか…読んだ感想とか忘れちゃうよなぁ…」と何気なく思い、実に何か月かぶりに、noteを開きました。
そうすると、「読書の秋2021」なる読書感想コンテストが開催されていると通知が来ているじゃありませんか。いえ、コンテストに参加するというほどの記事を書くつもりは無いですが、せっかくなので乗っかって投稿しよう!と思った次第です。
列挙されている作品をだ~っと眺めていると、「青春・友情・恋愛!」にあったのが、『僕が夫に出会うまで』(原作・七崎良輔/漫画・つきづきよし)。この作品を読んだのは少し前になりますが、つきづきよし先生が、Twitterで1話を公開していたのを見かけたのがきっかけでした。とにかく、絵柄が繊細で好みだったのが第一印象で、ノンフィクションの物語という点にも惹かれて、一気に読みました。
始めは「主人公かわいいな~」という感じだったのですが、主人公の七崎が抱える幼い頃からの苦悩、自身と周囲の人間の認識の違いで生まれる葛藤に「うぅ~…つらい…七崎…」とこちらまで胸が締め付ける気持ちでページをめくっていました。
特に印象的だったエピソードは、「恋人」としてではなく「友達」として共同生活をしていた「ハセ」に彼女ができて、嫉妬が募って口論になり、家を飛び出すシーン。七崎の心を知るはずもなく、彼女を大事にするハセの気持ちはもっともだと思う一方で、ハセに惹かれていながら、彼女の惚気を聞かされたり目の前でラブラブな電話を繰り広げられる(これも普通の「友達」同士ならありふれた光景なんだろうなというのがまた…)七崎の気持ちを考えると本当につらい。。
その後、七崎以外は女子、というメンバーで女子同士で失恋トークが盛り上がったときに、思わず感情を爆発させてしまった七崎に、女の子が涙を流して共感してくれるシーンもまた良くて。。
今まで一人で思い悩んでいた七崎に、少しだとしても、救いが訪れたことが「嬉しいよね…よかったね…」となりました。
タイトルの通り、主人公の七崎は色々な体験を重ねるうちにパートナーに巡り合うのですが、実際、世の中にはゲイとしての悩みを持って生きている人が、自分が知らないだけで数多くいるんだろうな、と考えさせられる、ノンフィクションならではのリアリティを感じられる作品でした。
ちなみにpixivコミックで1話が読めますので、ぜひ。
つきづきよし先生のTwitterはこちら↓
原作者の七崎良輔さん↓
(note久しぶりすぎてリンクがうまく貼れているか不安…)
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