声の糸 -episode2-

彼目線のお話


1週間入院をしていた彼女が帰ってきた。
仕事から帰ってくると彼女は身体を丸めて
痛い痛いと泣きそして怒る。

そんなに痛いなら病院行こう。
1度目の夜間病院は救急車でバタバタしていた。彼女が明日も透析で朝から来るし明日透析室で言うから大丈夫だよと言った。

帰ってから次の日透析から帰ってきた彼女は
先生に大丈夫って言われたよっと言っていたがやはりお腹痛いみたいで苦しそうにしていた。それが1週間続いた。彼女は人が変わったかのように怒るし泣くし痛いで精神的に疲れていた。俺は俺で夜中から朝方にかけて背中をさすってあげたりして無理しないで病院行こうよっと言っても透析室で医者に見てもらったら大丈夫って言われたから大丈夫なんだよっていってくるが全然大丈夫じゃない。

その日は急に来た。
彼女がお腹痛いってトイレに行った。
この時は1週間この感じだったので気にもとめなかった。しばらくしたらトイレからか細く名前が呼ばれた。どうした?ってトイレに見に行ってみると顔面蒼白の彼女がヤバいって顔で「ヤバいかも」とほぼ口パクで伝えてきた。

俺もやばいことはすぐにわかった。
すぐにタクシーに連絡し病院に連れてった

医者は血相を変えてすぐに入院になった。

その日は帰り仕事終わって彼女の元へ行くと
彼女はうずくまりキツそうな息の吐き方するだけで声をかけても返答もない。
ループス腸炎のときの最初もこんなことはあったがその時は返答はあったし意識はあった。完全に意識が無いわけじゃないが、無意識で身体を丸めてお腹痛いと体を丸めてるように見えた。着替えや飲み物やゼリーを部屋の冷蔵庫や引き出しに片付けて少し背中さすりその日は帰った。
次の日前の人同じ感じで丸まっていた。飲み物もゼリーもそのままで。苦しそうに唸りはするが返答はない。それが3日間続いた。
今まで付き合ってて何度も入院はしてた彼女
付き合って病気の事も沢山調べた。沢山そばで支えてみてきた。でもこんな姿は見たこと無かった。次の日彼女はナースステーションの側の入院部屋に移動していた。ベットの頭が上がってて3日間ちゃんと見てなかった彼女顔が見える。顔面蒼白のままで唇も青くて
辛そうだ。それでも話せるくらいにはなっていて少しホッとした。
彼女がトイレに行くと言ってベットから降りようとした。大丈夫?そう聞くと大丈夫と言った。まぁトイレだし大丈夫か…

これが良くなかった。

10分経っても帰ってこない心配になったところで看護師さんに彼女さんは?と聞かれたのでトイレですと伝えると。大きい声で看護師さんが呼んで2,3人看護師さんがトイレに入っていき担架で彼女が運ばれてきて「すみません!どいてもらえますか?」と焦った看護師さんに言われた。顔面蒼白で意識なくぐったりしてる彼女が見えた。病室の外で心配と不安とトイレに一人で行かせたのが……とか色々頭の中が巡った。

後ろから男性の看護師さんが
「大丈夫ですよ!落ち着きました!安心してください。」と優しく伝えてくれた。
この一言は今でもはっきり覚えてるしすごく安心した言葉だった。

「お医者さんくるまでいますか?」と聞かれ
いた方がいいですか?と言うと
「彼女さん寝てらっしゃるので様子見に来るだけですし夜遅いので大丈夫だと思いますよ!なにかあれば連絡すぐにさせていただきます!」と優しく伝えてくれた。

この時知らなった。
彼女の今起こってる病の原因が。

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