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【娘の入院に慣れはない】
このコロナ禍に娘が入院しました。
前回は急な喘息の発作により。
今回は、前から計画していた持病によるもの。
「持病」というにはたいそなことかもしれないけど、
彼女は数年苦しんでいたと思う。
扁桃腺・アデノイド肥大症による無呼吸症。
扁桃腺とアデノイドが邪魔をして、空気の通り道が狭く、夜間には激しいイビキをかいたり、時々わずかに無呼吸になる病気。
1歳半くらいからイビキが続いていて、
最初はおっさんの申し子かな?と思っていたけど、
私の母が異変に気づいてくれて、
通院することに。
母がいなければ、ちゃんと向き合って手術まで踏み切れなかったかもしれない。
調べて見たら、手術が必要なくらい大きな扁桃腺とアデノイド。
成長するたびに大きくなり、8歳でピークを迎え、その後少しずつ小さくはなるらしい。
しかし、まだ4歳。
さらに4年間、小さくなるかわからない、よくなるかわからないものを放置できない。
コロナの状況もどんどん悪くなる中で、手術をさせるのは正解なのか本当に悩んだ。
でも、もし気管支系の病気に今かかったら、ひどい状態になる。
ただの風邪でも咳や発熱も治りが遅い。
医療機関も最善を尽くしてみんなの命を守っている。信じよう!
入院の1週間前にPCRを実施し、陰性を受けた。
入院前は保育園に行かず、晴れて入院することに。
この手術は、全身麻酔で喘息の気があるとすごくハードルが高い。
前回の入院から改善が見られ発作がないことをかかりつけの医師に証明してもらい、麻酔科の先生とすり合わせをし、
入院当日の検診を見事パスして手術の日を迎えた。
ベットにちょこんと座り、今から何をされるのか不安な中、
「ママとパパが大好きなの〜!!」
と離れたくない様子。
それでも、ちゃんと手術室に向かい、立派に立ち向かう彼女。
私と夫は、待合室で手を握りながら手術の成功を祈った。
2時間が経とうとしたところ、
主治医が3つの瓶を持って現れた。
「手術は無事、成功しました。
実は、こんなものが摘出されました。」
瓶の中には、扁桃腺2つとアデノイド1つ入っていた。
先生曰く、ここ最近で一番大きなものが摘出されたらしい。
「こんなに大きなものが、喉と鼻の奥で悪さしてたんです。
裏を返せば、その分、手術の効果は期待できますよ!」
そのおどろおどろしい塊をみて、私は涙が止まらなかった。
あんなに小さな体に、こんなに大きなものが詰まってたんだ。
今まで、ちゃんと呼吸ができていなかったんだ。
辛かっただろうな…。
先生、ありがとう!!!
手術から帰ってきた娘は、声が少し幼くなった。
この手術をした子に見られる傾向らしい。
前は鼻が詰まったような声をしていたけど、
なんだか、
別人のように、少し子どもっぽい声になって、振り絞って声を出した。
「…ママ…ママ…
ママが…好きなの…」
号泣。
喉を思いっきり手術した後なのに、なんて可愛い我が子。
手術が本当に成功してよかった。
手術の翌日、娘に会いに行くと、
声がすごくすごく可愛くて、
なんだか少し幼くなったように感じた。
(姫感は相変わらず)
不思議なこと、彼女の匂いが、
赤ちゃんの匂いに戻っていた。
なんだか、もう一度生まれ変わった見たい。
そして何より、とっても素直でいい子になっていた。
先生曰く、
「今まで、好き嫌いしていたのは単純に喉を邪魔されていたからかも。
これまで、詰まってたものがスッキリして、
ご飯がもっと美味しくなるはずですよ。」
いやもう、登場人物全員泣かすやん!
子どもが訴えていた、
わがままや、好き嫌いや、なんか寝るときうろうろ彷徨うこととか、
全部意味があったんだなぁと痛感。
確かに、鼻が詰まっているだけで頭がぼーっとするし、
イライラするし、
あんなに大きなものが喉や鼻を邪魔してたら、
好き嫌いもあるよな。
長くかかってごめんね。
ようやく、ちゃんと呼吸できるね。
スッキリした日がない中で、
いつも笑顔を絶やさず私たちを笑顔にしてくれてありがとう。
今は、コロナ禍で面会がどんどん制限されている。
1日4時間。
時間は11:00-15:00の間だけ。
1日で保護者どちらか一人のみ。
会えるだけマシか。
毎回、離れる時はたくさん泣かれて辛い。
「ママが好きなの。
もっと好きなの。
一緒に帰りたい。
ママとお家に帰りたい。
大好きだよ…ママ…」
後ろ髪しか引かれないこの毎日。
好きな人に毎日あえていたあの日々。
すごく愛おしい。
たった数日だけど、また親として成長させられている。
コロナの世界になって、
親の助けも借りれず、
なんとか自分たちで娘たちを支えている。
前よりちょっとだけ、成長できたかな。
明日もまた、娘に会える。
早く、会いたい。
早くよくなって、お家に帰ろうね。