見出し画像

心不全療養指導士〜症例報告書き方講座 Vol.7〜【セルフケアの状況は具体的に❷】

心不全療養指導士を目指す方もそうでない方もこんにちは☺️
つゆかんです🐈
8月の指導士の資格申込に向けて症例報告の書き方について
ポイントやコツを発信していきたいと思います

今回からは、セルフケア状況の❶として、
・服薬管理
・栄養・水分管理
について書いてます

セルフケアの状況は
①心不全に関する知識
②セルフモニタリングと受診行動
③服薬管理
④栄養・水分管理

⑤身体活動
⑥喫煙状況
⑦その他
の7つから構成されます

療養指導の問題点を充実させるのに大事な部分であると同時に
コメディカルの力が試されるところでもありますので、
どうぞお付き合いくだいませ🐈

私は急性期病院で慢性疾患看護専門看護師を主として働いており
心リハ指導士などとして多職種の心リハチームの運営をしています
過去に症例報告が必要な専門看護師、心リハ指導士、腎リハ指導士、プライマリケア看護師などの資格取得をし
症例報告で優秀賞などをいただいた経験もあります
院内外の心不全療養指導士受験者の症例の添削をし、
今の所関わった方々は全員受かってます


③服薬管理の記載のポイント

服薬管理に心不全が管理に影響することはあまりないので、
まずは一般的なアセスメントのための情報が整理されいるかが重要

服薬管理に影響する因子

A.服薬の状況

服薬の管理者に限らずちゃんと服用できているかどうかを確認します
特に利尿剤などを自己調整している場合などは
ある意味薬効を理解してうの行動ではありますが、
病状に対してはあまり褒められる行動ではありません

また、高齢、認知症、脳梗塞といった服薬の行動、
判断に影響及ぼす身体、心理的な患者個人の特徴がないかを確認しましょう

B.剤形、服薬手技

Aの服薬の能力にも関連しますが、
薬剤の処方のされた方について確認します

セットされていれば内服可能な方であれば
一包化するといった工夫も行われていると思います

C.薬剤の管理・保管者

本人以外の人が服薬にどのように関わっているかを確認しておきましょう
家族がセットするのか、口に入れるのか、
在宅でも看護師や薬剤師がセットしたりし、患者が自ら内服するのか、など
能力に合わせて介助者がどのように動いていますでしょうか

D.薬剤保管方法

内服薬の管理方法は、
患者のこれまでの病気体験と表裏一体であることがほとんどです
大きな缶にまとめているかたやお薬カレンダーにセットしている方など様々ですよね
外出などする方はどんなふうに持ち歩いているかなどを確認していきます

食事の影響

その他にも、循環器に関連した薬は、食材、食事の影響を受ける薬剤が多いです
それらについての患者や家族の認識はいかがでしょうか
気をつけて内服できているかも余裕があったら確認してみましょう

・グレープ・フルーツ、スウィーティー、はっさく、ぼんたん
  →カルシウム拮抗剤の血中濃度上昇
・アルコールを含有しているもの
 →ニトログリセリン製剤による血圧低下の助長
・ビタミンK
 →ワーファリン作用減弱(納豆1パックで効果が完全に消失)
・食物繊維
 →ジゴキシンの吸収遅延

参考資料

④栄養・水分管理の記載のポイント

栄養管理の記載のポイント

栄養については、循環器疾患の場合、塩分や脂質といった
高血圧、動脈硬化の予防のための制限が基本になります
必然的にカロリーの適正化、肥満であればダイエット目的の減量食も検討されるかもしれません

しかし、心不全患者は低BMIであることも多く
obesity paradoxと呼ばれる、
ステージAやBは肥満患者の予後が悪いことに対して、
ステージC以降は痩せている方が予後が悪いことがわかっています

そのため身体所見で導いたBMIやテーマに沿った目標に合わせて、
エネルギーを制限した方がいいのか、むしろ摂取した方がいいのか、
ここに触れずに制限だけ行うような指導だけにならないようにしましょう

具体的な食事の状況

合わせて、
・食事の状況:
3食規則正しく食べているか、どこで食べるか、外食の頻度、塩分や脂質の多い食事に偏っていないかなど
・食事動作:
身体障害、認知機能などで食事動作に影響がないか、嚥下機能はどうかなど
・食事の管理者:
誰が調理、買い物するか、宅配食の利用など
・食に対する意欲:
心不全の進行や消化器疾患で病状的に十分食べれない、心理的な影響で食欲が出ない、体力がもたずたくさん食べられないなど

慢性腎臓病、糖尿病、胃がん術後などである場合については、
これまでどんな食事指導を受けていたか、
食事制限についての素直な思いなども聞けると療養指導にいきると考えます

水分管理の記載のポイント

水分については基本的に低ナトリウム血症や電解質異常の出るような
進行した心不全や心不全増悪の急性期などでなければ、
それほど制限は必要ないとされています

ここでは、
・普段水分となる飲料をどの程度飲んでいるのか
・嗜好品(お酒、コーヒーなど)
・水分の多いものをよく食べる(アイス、ゼリー、フルーツなど)

医師の指示のもとでどのような制限を行なっていたか
生活習慣において飲水や飲酒の状況がどうだったかを書いていきましょう


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

最後まで読んでいただきありがとうございます
続きを書くためのモチベを上げるために
Xでポストしていただいたり、
いいね、押していただけると励みになります!
よろしくお願いいたします☺️
〜つゆかん🐈〜

#心不全療養指導士
#CHFE症例書き方講座

https://twitter.com/tsuyukan56


いいなと思ったら応援しよう!