いつぶりかしら、こんなに髪を切ったのは。

嫌なことがありました。
なんだか最近こんな話ばかり。
なんというか、相性が合わない人がいてね
関わらなくて良い時間までその人の薄ら汚い面が
私の脳裏に浮かぶんです。

その人を呪うように、恐ろしい絵を描きました。
そりゃ何枚も。でもまだ足りない。
どうにかしてその人にこの絵を差し上げたいと思ったけれど、
きっとそれは難しいわね。

犯罪者になるときを想像したりもしました。
得意の狂気じみた想像力で。
そうしたら、私の知り合いったら、私よりも恐ろしい方法で
そのひとのこと罰する想像をしていたんですって。
その人の子どもをどうにかするとか。
もちろん想像の話だけれど。
だけど私、面白くて笑ってしまったの。
そうよ、想像は自由なんだわ、
そして想像はすでに現実でもあるんだわって。
想像の中で葬って仕舞えばいいのよ、碌でもない人なんて。

当事者意識を持たない人に対して当事者意識を持つように説教する本は
この世にたくさんあるけれど、その逆がないように思います。
とても熱心に物事を考える人にとって、自分以外のことに振り回されるのは
いつものことだけれど少し辛く感じる時もあるの。

そんな時にアドラーはね、たった一言で言うの
「自分のコントロールできないものは諦めろ」って。
馬鹿おっしゃい。そう唾を吐いてやりたいわ。
だって諦められたら苦労しないじゃない。

だから今日私は、諦めるために髪の毛を切りました。
そりゃあもう美容室の床が1畳くらいまっ茶色になるくらい。
そう、私の髪の毛は思ったより明るい茶色だった。
その捨てられた髪の毛は私の形代。
彼らが私の無念を晴らしてくれる。
そして私は、また初心に戻ることができる。

犠牲者よ、同志よ、歴史よ、憎しみよ、さようなら。

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