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ストーリータイプ18「冒険譚」

物語のストーリーは、「主人公の行動」によって7つのカテゴリー分類ごとに、計24の「ストーリータイプ(物語類型)」があります。

今回は「主人公が『旅』をする」ロード・ムービーのカテゴリーに属するストーリータイプ18「冒険譚」をご紹介したいと思います。

「冒険譚」はどんな物語か?

「冒険譚」はその名の通り「冒険」を描いた、ロード・ムービーの中でもオーソドックスでありながらもっとも人気が高い物語です。

この「冒険譚」の主人公は、住み慣れた故郷である平穏な日常を離れて、様々な困難や危険が待ち受ける「冒険の旅」に旅立ちます。
これは、そんな「主人公の冒険を描く物語」です。

何らかの「冒険」の物語をつくりたい場合は、この「冒険譚」のストーリータイプを参考に構想するといいでしょう。

このストーリータイプでつくられている代表的な作品

このストーリータイプでつくられている既存の作品には、次のようなものがあります。

小説『西遊記』


映画『スター・ウォーズ』シリーズ


小説、映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ


映画『天空の城ラピュタ』


映画『もののけ姫』


ゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズ


ゲーム『FINAL FANTASY』シリーズ


マンガ、アニメ『鋼の錬金術師』


映画『グーニーズ』


アニメ『宇宙よりも遠い場所』

……などなど。

「冒険譚」のつくり方

この物語をつくるには、次の3つの要素を決めるようにしましょう。

1.冒険に旅立つ主人公である「探索者」と「旅の仲間」。
2.冒険の「旅路」と「目的」。
3.冒険で獲得する本当の宝「成長」。

このストーリータイプの主人公は、故郷の地で平穏な日常を送るありふれたごくふつうの人物であることがほとんどです。
そんな平凡な主人公がある日、大切な使命を受けたり、誰かを助けるために、あるいは故郷を追放されて冒険の旅へ旅立っていきます。そんな主人公は「冒険者、旅人であり、探索者」となります。
また主人公には、その度、冒険を助けてくれるさまざまな「仲間」のキャラクターたちが登場します。主人公は、そんな仲間たちとともに危険や困難に満ち溢れる冒険の旅を進んでいきます。
冒険に旅立つ主人公がどんな人物か、仲間たちがどんな人物で、主人公とどのように出会い、その度に加わっていくのか、そんな主人公と仲間たちのキャラクターを設定してください。

「冒険譚」の物語でもっとも重要な要素は「冒険の旅路」とその「目的(地)」です。
この物語は、その冒険の旅がそのままストーリーになります。どんな目的のためにどこを目指し、どんなところを旅するのかで、ストーリーは大きく変わります。その旅路はどんなもので、どんな困難や試練が待ち構え、主人公たちはどのようにそれを乗り越え進むのか、そんな冒険の目的と旅路を設定しましょう。

冒険にはその報酬、宝物がつきものです。主人公は冒険の目的である「宝物」や「平和」を得るために旅立ちます。
しかし、主人公の冒険の旅の本当の宝物は、「主人公の成長」なのです。主人公は冒険の旅を通して、旅立つ前とは比べ物にならないほど大きく成長します。主人公は冒険に出たからこそ、大切なことを学ぶことができ、自分の未熟さや弱さを克服することができるのです。
そんな冒険の本当の宝物である「主人公の成長」がどんなものかを設定しましょう。

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この「冒険譚」についてさらにお知りになりたいという方や「トリック」のつくりが知りたい! という方は、拙著『ストーリータイプコレクション[5]「ロード・ムービー編」4種 「プロット力」向上トレーニング』にて、さらにくわしく解説しています。
今回ご紹介した「冒険譚」の特徴や作成のコツ、そしてこのストーリータイプの物語を組み立てるうえで土台として使える汎用プロットテンプレート「ストーリーフレーム」も収録しています。
ご興味のある方は、ぜひ合わせてご一読ください。



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